ジャパンディスプレー、TDK、村田製作所などスマホ部品メーカーは、中国向けの部品を増産します。
この4‐6月期に前年の注文の5割増となっています。
その分、サムスンとアップルのシェアが下がっているわけです。
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ここには出ていませんが、中国のシャオミ(小米)が中国でサムスンを抜いて首位になっているようです。レノボ、ファーウェイにも抜かれサムスンは世界最大市場中国で4位のメーカーとなっています。
世界第2の市場アメリカでシェアトップを占めていますが、アップルの攻勢でどうなるかわかりません。
世界第3の市場は日本ですが、すでに日本ではサムスンの存在感はありません。1‐3期でアップル、シャープ、ソニーに次いで4位になっています。


そして、お待ちかねの7‐9期ですが、サムスンの発表では利益が前年同期比60%減だそうです。
サムスンの利益の70%がスマホ事業ですから、スマホがこけるとストレートに出ます。
そんなことは、サムスンだってわかっていたから次の事業に柱を探しているのですが見つかっていません。
でも、まあこの7‐9期が底で今後持ち直すだろうとサムスンは言っています。
スゴイ!4‐6期でも同じことを言っていましたが、なんの根拠もないこのリップサービスを投資家が信用するとでも思っているのでしょうか。


表を見てもらって、シェアダウンしているアップルでさえ出荷数量は増えていますが、サムスンだけ数量が減っています。
サムスンは、もともとアップルから生産委託を受けていました。
それで入手したノウハウで、アップルの競合品を作ってアップルが開拓した市場を奪いました。
だからアップルはサムスンを許せないわけですね。
しかし、今じゃアップルもさすがにサムスンのパーツの調達を止めました。
というか、アップルの生産委託先に止めさせました。
そう、アップルは自社工場を持たずに(ファブレス企業といいます)他社に生産委託しています。


一方、半導体製造メーカーで工場を持っているサムスンは、稼働率が下がると減益になるんです。
しかし、こんなスグに60%減益になるくらいですから、赤字になるって大工場を持っていると簡単なことなんですねえ。


サムスンは、3ヶ月ごとに他社が追随できないスピードで新製品を投入してきました。
そのときの最高のスペックである製品を供給して、ハードの優位性を誇ってきました。
ところが、最近では3ヶ月じゃ進化しません。


3ヶ月の間に在庫がたまって、これを7割でいいから引き取ってくれと販売側が求めたのにサムスンは拒否します。
その代り、次の売れない製品を送り込みます。
代理店は、ますます嫌になるわけです。