中国はAA・AD(接近阻止・領域拒否)戦略を採用していますが、アメリカ軍のエアシーバトルによって10日間で中国海軍は壊滅させることが可能です。
そこで、中国は2020年までに潜水艦を最新式のものに替えて、アメリカ海軍を本当に南シナ海、東シナ海から追い出そうとしています。
これに関して思い出すのが、8月の香港と台湾での報道です。
中国遼寧省の譚作鈞副省長の話として、中国は第4世代の潜水艦研究と開発に成功していると報じました。
香港の軍事アナリスト梁国梁氏によると、097型と098型のことだそうです。
梁氏によると、中国は2000年から第4世代潜水艦の研究を始め、初めてスクリューのいらない磁気推進システムを開発しました。
舵や水平舵も使用しないことから、機械音や騒音の全くしないまさに「大洋のブラックホール」だといいます。
また、梁氏は理論的には時速的には、100ノットも可能だと指摘しています。
この夢の推進システムは、冷戦時代の旧ソビエト連邦で作られたタイフーン級原子力潜水艦の改良型で、「10月革命」にちなんで名付けられたら「レッドオクトーバー(英語版)」で初めて採用されます。
そして、この「キャタピラー・ドライブ」という画期的システムを備えた潜水艦を手土産に西側に亡命しようとするマルコ・ラミウスと、これを撃沈しようとするソビエト連邦の大西洋方面艦隊の死闘が繰り広げられました。
西側に渡らなかったキャタピラー・ドライブを復活させたのが、中国の磁気推進システムです。
100ノットというのは、30ノットくらいでも高速と言える現代の潜水艦の3倍以上のスピードです。水の抵抗は、速度の2乗に比例しますから約11倍の推進力が必要です。
さらに船体にかかる負荷も11倍ですから、機械的に大変なストレスです。
100ノットとは、時速約185kmです。空中ならどうということもありませんが、密度が800倍の水中でこのスピードを出したら、ちょっとしたトラブルでバラバラになりそうです。
ちなみに、スクリューでこのスピードを出そうとしても、海水に溶けた空気や真空の泡ができてスクリューが破損や空回り状態になるでしょう。
ただ、キャタピラー・ドライブは、トム・クランシーが小説に書いただけで、その実物らしきものを見たのも映画「レッドオクトーバーを追え」を見た観客だけです。
それを中国がどのように研究開発し、実用化したのか?
私が指摘するまでもなく、アメリカでさえ克服不可能な技術的ハードルを幾つも越えて、
しかも遼寧省の副省長や、たかが香港の1アナリストが
なんで国家主席でさえ知らない兵器の存在を知っているんでしょうか?