オリンピック競技の入れ替えで、レスリングが辛うじて残りました。
野球・ソフトボールとスカッシュも入ったということですが、この2種目とレスリングは競技の色合いが相当違います。


なにしろレスリングは、古代ギリシャの時代からの伝統的競技です。
一方、野球・ソフトボールとスカッシュは新しい競技です。
野球が一度オリンピック競技から外れたのは、全員がグローブを持ったり、道具に金がかかる。それに、やっている地域が少ない。って理由だったのに、スカッシュなんか更に金持ちの遊びなんじゃないのか!?
商業主義に突き進む国際オリンピック委員会は、テレビの視聴率の稼げる=放映権が高く売れる競技がいいってことらしいです。
レスリングが存続できたのは、アメリカ、ロシア、イランという強豪国が国の利害を超えて団結したという前代未聞の動きがあったことと、オリンピック発祥の地ギリシャの反発が強かったことがあります。
私は、レスリングに思い入れがあるわけではありませんが、古代オリンピックからの競技を商業主義で排除するのは罪悪だと思います。
ひらのXX的日常-history

この彫刻には、股間のモノもリアルに描かれていますが、少年ダビデ像と違うのは「陰毛」がありません。
意図的に省略したのではなく、当時のギリシャ人男性は首から下の毛という毛を全部抜いていたんですねえ。
ちなみに、ヒゲはありだったんです。
ところが、現代のレスリングルールではヒゲは綺麗に剃るか伸ばすことになっていて、実際髭面の選手はいません。


ひらのXX的日常-kokai2

なぜかと言うと、黒海の顔を見てもわかるように、ヒゲの濃い選手が相手の身体にアゴを擦ろうものなら、皮膚にヤスリがけされるようなもので、
「ギヤァ~~~!!!!!!」ということになるからです。
しかし、どうせなら古代ギリシャの吉田沙保里が見たいと思うのですが、残念ながら当時は女子レスリングがありませんでした。
まことに残念でなりません。皆様も想像で我慢してください。


個人的に残念なのは、他にもありまして空手と武術(ウーシュー)が落選しました。
日本の空手をベースに中国拳法をミックスしたテコンドーがオリンピック競技になったのは、朝鮮戦争でアメリカ経由により広まったからです。
こんな紛い物の拳法と違う、空手や武術が認められないのは甚だ不当なのですが、競技人口が少ないのでしょう。

空手は、移民の多い沖縄の人たちが広めた国が多いんでしょう。
武術というのは、空手のような徒手格闘技よりは、刀、槍、棍を用いた技が多いのです。太極拳は刀や剣の延長の拳法であり、八極拳は槍術の延長です。
中国人にとっては、拳法とは実用的なもので実際に戦争で武器を使うための技術で、スポーツではありません。


これの競技人口といったら、中国と台湾と日本でほとんどでしょう。
カンフー映画みたいで楽しいんでしょうが、卓球みたいに国が違っても中国人ばっかりの競技になってしまいそうです。