日本じゃ橋下大阪市長が、消費税を地方税にしろと言っています。
そうなると、社会福祉は地方がやるという役割分担になるでしょう。
だいたい日本の国税収入と同じくらいの予算が社会福祉関係に消えています。
それを地方が全部やってくれるなら、消費税全額を地方税にしてもよいです。
でも、それじゃ全然足りないから地方交付税もくれ、ということになります。
結局、全然自立できません。
だから、あんまり意味ないんですね。
中国って、共産主義国なのに意外と重税国家なんです。
しかも、年金制度なんかなくて、さらに言うなら地方に財源がほとんどない。
日本より数段酷い状態です。
しょうがないんです、軍事費に金をじゃぶじゃぶ使っていますから。
ところがリーマンショック後、4兆元(約50兆円)の景気刺激策をやって不動産開発にその金が向かいました。
中国の土地は国のものだから、使用権の売買になります。
地方政府は、その土地使用権を売って大いに儲けました。
農民から土地を取り上げ、下町の住民を追い出して地方政府は儲けました。
それでも、一応農民には立ち退き料を払うんです。
その立ち退き料を用意した運用会社に預けさせ、運用会社が投資に失敗して農民は一文無しになるわけです。
酷いでしょ。
その他、
中央政府が作った高速道路に地方政府が勝手に作った料金所が2007年に160ヵ所ありました。
頭に来た中央政府が、そんな料金所を作るな!と言ったところ、今はもっと増えています(ガクッ)。
これくらい地方政府は、中央政府の言うことを聞かなくなっています。
その地方政府も、上海とか広州なんかは成功しています。
しかし、その成功モデルをそのまま真似た地方政府は、ゴーストタウン(鬼城)を量産しました。破綻寸前なのです。
建設中は、金が回っているから景気対策になります。
ゴーストタウンとなって、金が返せなくなると不良債権となります。
中国の金融機関では、不良債権とその消却が減少しています。
それは、銀行の資産が健全化しているかのようですが、じつは延滞が急増しています。
そこで、中央政府は豊かな地方政府から金を巻き上げて貧しい内陸部にばらまいて不満を押さえようとしています。
これは、日本の農業保護を研究した成果でもあります。
巻き上げられる方は、たまったもんじゃないから、ますます中央政府の言うことを聞かなくなります。
そして、中国は海から約300kmまでの年間降水量180mmのラインを境にして、国家分裂をするであろう。
中国は伝統的に、このラインで分裂と統合を繰り返している。
つー話が、ジョージ・フリードマンの『100年予測』って本に書いてあるわけで、なんだか現実味を帯びてきました。
20年後ですかねえ?