F35の開発が遅れているということと、開発費が嵩んで高価になるという懸念がされています。
F35には3つのタイプがあり、日本が採用を決めているのは空軍仕様のF35Aです。
このタイプは、もうイギリスなどに納入されており、機体は既に完成しています。
あとの2タイプは、垂直離着陸のできるF35Bと空母艦載用のF35Cです。
なにが遅れているかというと、F35Bについては、垂直離着陸用のダクテッドファンを駆動するためのクラッチ機構が遅れています。上の画像でLift fanとあるやつです。
日本が採用するF35Aについては、ソフトウェアの開発が遅れているということです。
既に納入済みの機体よりバージョンアップした仕様の機体であるので、そのソフトウェアの開発をしています。
F35のコンピュータプログラムは、2400万行にも及びます。
これは、主力戦闘機の候補にもなっていたF/A18E/Fの6倍、最強の戦闘機F22の3倍にもなります。
コンピュータ技術の急速な発展に伴って、どんどんプログラムが膨らんでしまうのです。
これだけ膨大なものになると、サイバー攻撃で技術を盗む中国も大変です。
それでも、自分で開発するよりは盗む方が楽にはちがいありません。
F35については、デザインとエレクトロニクスに関する数テラビット分の情報を盗み出しています。
J-60とされる中国版F35のモックアップの形状はほとんど同じに独自開発しています。
盗んだ時点が2007年だというので、すでにITの世界では古い情報ではありますが、少なくともF22よりは進んだ技術です。
まあ、いずれにしてもF35B以外の機体自体は完成しているので、いかに最新のコンピュータプログラムを作るかによりますが2016年からF35Aは日本の空を守ってくれることでしょう。