薄煕来氏の政治的抹殺を見ていると、中国の権力抗争は文字通り「命がけ」というのがわかります。
彼もあと少しで中国のトップ9に入るところだったのに、あと少しのところで足を踏み外して地獄に堕ちました。
薄氏は、中国の次期リーダーに決まっている習近平氏と同期であり、かつ革命第一世代の息子=太子党の一員です。
それゆえ、今がトップに入る最後のチャンスでした。


「殺人、ウソ、賄賂の人民共和国」これが今週のTIME誌のトップ記事でした。
いまや、「中華人民共和国」というより本当は「中華資本主義官僚共和国」と言うべきであろうと皮肉ります。


そんな記事の中で、なんだか面白いデータがありました。
革命第一世代の孫たちが、特権階級化している例を並べてくれています。
共産主義って、平等な社会を作るというイデオロギーと説明されていますが、実際は大違い。
貧富の格差は、社会的安定を脅かすほど危険な値になっているのです。
歪んだ社会であることが明らかになってきました。


「赤い小君主たちの孫」
彼らの孫たちに対し、中国革命世代の共産主義の理想は、特権的ライフスタイルを与えることを妨げることはなかった。


陳雲 元副首相 Chen Xiaodan ハーバードビジネススクールの学生、元モルガンスタンレーの財務アナリスト。

習忠勲 元副首相(習近平の父)Xi Mingze ハーバード在学中。


薄一波 元副首相 Bo Guaguaハーバード大学ケネディ校の政治学専攻の学生、赤いフェラーリを乗り回す。


周恩来 毛沢東の盟友 Li Xiaolin 中国国際電源開発会社のCEO


葉剣英 元人民解放軍元帥 Ye Mingzi イギリスと香港で学び現在ファッションデザイナー


曾山 元国務大臣 Zeng Wei シドニー港に3240万ドル(約2億5000万円)の邸宅購入


万里 元副首相 Wan Baobao アメリカとフランスに学び現在宝飾デザイナー


賈慶林 政治局員 Jasmine Li 彼女のスタンフォード大学入学は、インターネット懐疑派から疑問視されてきた。 


(関連記事を読むと、彼女の成績はあまり芳しくなく、中国国内のネチズンの間では祖父のコネの力だけで入学したと言われているらしい。)