日本の農業がこんな零細で、生産性の低いコメ農家が多い状況を作ったのはマッカーサーのせいかもしれません。
先祖代々の農地とよく言いますが、本当は先祖代々が小作をしてきた農地だったわけで、不在地主の農地をマッカーサーが取り上げて500万人の小作農に分けたのが「農地解放」です。
土地を得た農家は、いきなり土地という財産が手に入ったものだから、土地にしがみつくわけです。
第二種兼業農家は、農業以外の収入が農業収入よりも多い農家で、すでに農家とさえ言えるのか疑問です。
こういう農家が土地を持っていなかったら、土地を借りてまで兼業農家を続けたでしょうか?
絶対やっていないと思います。
しかも、耕作を放棄しても農地扱いで税金はほとんどかかりません。
いざというときに処分して金に変えられるように、他人に貸さず放置しているのです。
もし、他人に貸せば自ら耕作する意志がないと判断されて、税金が高くなるからです。
だから、ヤル気のある農家や農業生産法人に貸すことをしないのです。
農地の集約を妨げているのは、思いがけず財産を得てしまった農家のエゴイズムもあるということですね。
もしも、マッカーサーが農地解放を行わなかったら、もっと農地集約が進んでコメの生産性は高くなっていたはずで、第二種兼業農家もほとんど存在していなかったはずです。
問題は兼業コメ農家だけなのです。野菜や果物農家は、関税がほとんどなくてもやっていけているし、コメ農家より手間がかかるので事実上兼業できるのは、コメ農家だけなのです。
この極めて生産性の低いコメ農家を守るため、消費者は異常に高いコメを食わされているのです。
もっと怒るべきじゃないでしょうか。
消費者の過大な負担で、コメ農家を守るのはやめてもらいたいのです。
778%も関税をかけるということは、実質上輸入禁止にして国際価格からかけ離れた高価なコメしか食えないようにしています。
GATTウルグアイラウンドで、こんなバカ高い関税をかけ、コメの高価格維持をした日本に対して、ドイツは小麦の価格を市場に委ねた結果、40%価格が下がりました。
アメリカのコメを食う気もないけど、日本のコメだって食わないと、声をあげるべきじゃないでしょうか。
マッカーサーから土地をもらったコメ農家が、
どれだけ消費者の犠牲のもとに日本の消費者から「収奪」してきたことか。