IMFの前専務理事ストロスカーン氏が出国寸前に拘束され、ホテルの客室係の女性を暴行したという容疑で逮捕された事件がありました。
訴えていたギニア出身女性の証言があいまいで証言に信憑性がないとして、アメリカの検察は裁判所に起訴取り下げの申請をしました。
ストロスカーン氏が手を出すくらいだから、ホテルの従業員とも思えない美女なんだろうと思っていたんですが、写真を見てビックリ。
普通の32歳のアフリカ人女性です。しかも子持ちらしいです。


じつは、ストロスカーン氏は次のフランス大統領選挙に立候補する予定の候補者の1人だったのです。
だから大騒ぎになったわけですが、いったい何だったのでしょう?
ニューヨークでの逮捕で大統領の目は無くなったかと思っていたのですが、あるいは政敵の陰謀だったのかもしれません。
しかし、選挙は来年なんで相当準備につまづいたのは間違いありません。


来年は忙しい年になりそうです。
マヤ文明の暦が終わることから世界が終わる年だとか、超巨大惑星二ビルが3600年ぶりにやってくるとかです。だいたい公転周期3600年の惑星が前に来たことを誰が知ってるんだ?


まあ、それより現実的な国際問題は多くの主要国あるいは安全保障上問題のある国の指導者が交替することです。

それがなんで問題かというと、権力の承継期前後は政治情勢が不安定になりやすいからです。
とくにアジアの2012年は危ない国が並んでいますから、隣国日本も無事では済まないかもしれません。
ざっと日程を並べるとこんなものです。

・アメリカ 大統領選挙(2012年11月)
・ロシア 大統領選挙(2012年3月)
・中国 第18回 中国共産党大会(2012年秋頃)
・韓国 大統領選挙(2012年12月)
・北朝鮮 第7回 朝鮮労働党大会
・台湾 総統選挙(2012年3月)
・フランス 大統領選挙


このうち権力の承継が決まっているのは、中国と北朝鮮です。
中国は胡錦濤から習近平に交替しますし、北朝鮮は金正日から正恩へと世襲します。

中国の国家主席は毛沢東から代を重ねるごとに権力基盤が弱くなっています。
鄧小平まではかなりカリスマ性があり軍を掌握していたのですが、現在の胡錦濤になるともう自分で何も決められなくなっています。
次の習近平にいたっては、軍部の操り人形とまで言われています。
中国は、アジアの途上国と政治状況が同じレベルで腐敗した政治家より軍部に庶民の人気があるのです。
よくシビリアンコントロールといって、制服組が暴走しないように背広組が牽制するのが先進国の仕組みです。
中国の場合は、司令官とともに政治将校という共産党の将校が張り付く仕組みになっています。
なぜなら、人民解放軍は国軍ではなく共産党の私兵だからです。
たとえば、原子力潜水艦には艦長とともに政治将校が乗っているはずですが、北京に意向によらず日本の領海内を潜水して航行しました。
もう、中国型のシビリアンコントロールも効かなくなっているようです。


北朝鮮は韓国によって統一される前の最後の将軍様になりそうです。
いずれにしても北朝鮮の余命はそんなに長くはありません。
正日がロシアも後ろ盾にしようと画策していますが、焼け石に水でしょう。


あとの国は一応選挙なので、どうなるかはわかりません。
一応というのは、ロシアは選挙といってもプーチンが候補者を決めるようなもんですから、とても民主的な選挙とはいえませんからねえ。


一番の注目はアメリカのオバマ再選なるか?です。
ひらのXX的日常-OBMA 宇宙から来たオバマ
アメリカの成長率が3%を超えなければ最大の課題である失業率が下がりません。
ところが実態は、2009年-2.63%、2010年 2.83%、2011年 2.76%予想
ということで、公約の失業率は下がりません。


健康保険制度で大きな政府を作ったことで財政が歴史的な悪化。

国賓としてアメリカを訪問した胡錦濤は、為替、知的財産権、人権、核軍縮などオバマの要求にゼロ回答をしました。
中国を甘やかしたオバマをなめ切っています。

しかも、アフガンの対テロ戦は泥沼になっており、そもそもタリバンは国でも政権でもないのでどうなれば勝利なのかわかりません。
勝つという形が見えない戦争をだらだら続けています。


失策続きのオバマにNOを突きつけた国民は中間選挙でアメリカ民主党を大敗させました。

だいたい内政で失敗した大統領は外交で挽回するものですが、オバマは歴史的な外交オンチの大統領です。
ブレインも素人集団です。


なぜ選挙に勝ったかというと、リーマンの危機を必要以上に煽り年金に危機感を持った有権者の支持を集めたのです。
ところが、金融機関はあっけなく立ち直ると金融機関の奴らは巨額のボーナスを受け取り国民の怒りをかいました。
当選して早々に国民はオバマに騙されたと知ったのでした。


ある意味、年金選挙で勝ったのは日本の民主党にも似ているわけで、次の選挙で日本の民主党に勝ち目がないのと同じくらいオバマも危ういです。