りそな銀行型の一時国有化は、国が優先株出資をすることになります。
財務省の官僚としては、一銭も出したくありません。


だから、国の代わりに預金保険機構と同じ仕組みを作ることを考えました。
今、政府で検討中だそうです。財務省は、もう具体的な構想に入っていることでしょう。


以下は、15日の日経の記事から私が書き起こした図です。
ひらのXX的日常-kikou

原発賠償・保険機構を作って、電力9社から保険料を集めます。
今回に限っては、既に賠償すべき損害が発生しているので保険料では間に合いません。
そこで、民間金融機関に政府保証付きで機構に融資させます。
機構は東京電力の優先株を引き受けて資金を注入し、長期的に配当で回収します。


ご存じでしょうが、優先株というのは普通株のように株主総会の議決権はありませんが、普通株より優先して配当を受け取る権利があります。
当分の間、普通株に配当はないでしょう。


当面、経営は大変になります。
その理由は、補償問題もありますが、原子力が使えないというのが大きいです。
火力発電に頼ることになりますが、燃料費が上がっています。
中東の情勢がなかなか収まらないので、減産と投機資金によって高騰が続きます。
経済学的に、節電にもっとも効果的なのは電力料金の値上げですが、国民感情がそれを許しません。
柏崎の原発をフル稼働させたいところですが、今回の事故で地元が態度を硬化させているのです。
原発の再開には、電力会社と地元の合意に任されているという驚くべき事情があります。
こんな国難のときなんですから、いくら頼りないとはいえ国の関与があるべきです。


早く立ち直って、私にも配当してください。
がんばれ東京電力!!!