先日、鳥にも草食の種類があるというのを知って驚きました。
鳥の名前自体はもう忘れちゃったんですけど。
草食と言っても、肉食に対するものではありません。
果実や種あるいは蜜を吸うのではなく、草を食べる種類のことです。
で、今日の話はその鳥じゃなくて鳥類一般の話になるのです。
普通の鳥は、飛ぶために大きなエネルギーを出す必要があるため栄養価の高い餌を取る必要があります。
そういう意味では、果実、種(穀類)、肉、魚などを食う人類と似ています。人類の餌は、他の動物の餌より栄養価が高いので肥満に悩むのです。
草は繊維が多くて硬く食べにくい上に、セルロースを消化分解することに成功した動物はいません。
草食の哺乳類は消化器管内にいるバクテリアにセルロースを分解してもらっています。
さらにバクテリア自体も蛋白源になっています。
だから、草食哺乳類は「草食」ではなく「バクテリア食」だと言われているのです。
草食の昆虫というのは、牛みたいなバクテリアのバイオリアクターを持ちません。
その分、草の大部分のセルロースを利用せずわずかな栄養源を吸収するため体のわりには膨大な量の餌を食わないといけません。
だからイナゴの大群が去ったあとには何も残りません。
鳥類は、空を飛びます。普通はですが、中には飛ばなくなった種類もあります。
だいたい天敵がいなくなると飛ぶのをやめるようです。
鳥自身にとっても飛ぶのは辛いことらしいです。
オセアニアには飛ばなくなった鳥が多く存在していました。
ところが、人間が持ち込んだ哺乳類との競争に破れたり天敵が生ずることにより多くが絶滅しました。
昔、飲み屋のオネーチャンが多摩動物園に行きたいというので、一緒に行ったことがありました。
そのとき、キリン(正確にはジラフ)とアフリカの飛ばなくなった鳥ダチョウが同じエリアにいました。
どっちも肉食系ではないから大丈夫なのでしょうが、ちょっと驚きました。
入園者は高いところにいるので、キリンに葉っぱをやることができるんです。
オネーチャンは、キリンの食う葉っぱが括り付けてある樹から餌を引き抜いてキリンに与えると、長い舌で絡めとっていきました。
次いで、入園者の男の子がキリンに「ハウス とんがりコーン」を与えました。
キリンは何だろう?と臭いをかいでプイと顔を背けました。
その替わり、ダチョウが寄ってきて、地面に落ちた「ハウス とんがりコーン」を食いました。
私、ダチョウのことをさすが鳥類だと思いましたねえ、このときは。