北朝鮮の国営メディアは「核融合反応に成功した」と報道した。事実だとすれば水素爆弾などの開発につながる可能性もあるが、日本や韓国の政府関係者は否定的な見方を示している。
 12日付の北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」は「我が国の科学者たちは、科学技術的な課題を100%自力で解決し、核融合反応に成功した」と報じた。核融合は水素などの元素を融合させて大きなエネルギーを得るもので、原子力発電に比べて安全性が高いのが特徴。ただ、高い技術力が必要なため、日本や韓国の政府関係者は否定的な見方を示している。
 北朝鮮としては、水爆などの開発につながる可能性もある核融合に成功したと宣伝することで、核開発を続ける意思を示し、日本やアメリカなどに揺さぶりをかける狙いがあるものとみられる。

>以上 報道記事


この記事、人工太陽の技術というからには核融合炉をイメージしているのでしょうが、もっとも研究の進んでいるフランスやアメリカでもまだ数十年かかると言われています。
フランスが進めている旧ソ連で開発されたトカマク型核融合炉の発展型でも、まだ実用にはほど遠いのです。
これは磁気でプラズマをドーナツ型に閉じこめる技術です。


アメリカ型の高出力レーザーによるミニ水爆方式では、コショウ粒ほどの燃料ペレット1粒100万ドルかかっています。
アメリカは8粒作りましたが、北朝鮮にそんな金はないでしょう。

技術水準も開発資金もあるわけありません。
もし本当にできていたとすれば、北朝鮮はもう外国に燃料として重油を援助してもらう必要はないはずです。


この記事が紹介する「核開発技術の究極的な目標」かというと、平和利用において果たして必要かよくわからなくなっています。
ウランの濃縮が不要な新型核分裂炉や超小型原子炉などの開発が進んでいるからです。


いかにも嘘っぽい記事とはいえ、北朝鮮は世界で唯一ステルス人工衛星を打ち上げた国です。
世界中の天文台や宇宙施設が、北朝鮮の主張する軌道上に衛星を発見できていません。


これは実はすごいことです。
軍事衛星は作戦行動を始めるまえに敵国をより長時間監視できるように、複数機で軌道を変更します。
その軍事衛星を破壊するのがキラー衛星です。
北朝鮮のキラー衛星が全く観測不能なほどのステルス性をそなえているなら、まさしく世界初です。
もし、北朝鮮の主張と異なり軌道に乗る前に、海へポッチャンしていなかったらならばですが。
あるいは一寸法師みたいに小さすぎて見えないという可能性もあります。