年の始まりにあたり、太陽の誕生に関する最近の情報を書きます。


さて、太陽は一番近い恒星まで数万光年も離れており、一人っ子として誕生してと考えられてきました。

宇宙には連星といって、恒星が2つ対になって回っている星が多くあります。

われわれの太陽が一つなので、連星は珍しいのではないかと思いがちですがそうではありません。

むしろ連星の方が普通なんです。

中には連星と連星がさらに連星を構成する連星もあります。
ひらのXX的日常-caplla

最近の研究で、どうも太陽は巨大な星団の一つだったんじゃないかと考えられるようになりました。

巨大なガス雲が自分の質量によって重力を生じて収縮していきました。

そして、その中心に太陽の質量の25倍以上の恒星が輝き始めます。

太陽は、そのとき大質量星の周りにあったガス雲の一つでした。


大質量星は強力な紫外線で周りのガスを電離させ衝撃波を周囲に広げます。

それによってガス雲だった太陽は圧縮されて、恒星として輝くことになります。


恒星というのは、大きいほど激しく燃えて寿命が短くなります。

われわれの太陽クラスだと200~300億年燃えるわけですが、巨大な恒星はわずか数100万年で燃え尽きます

そして、太陽がわずか180万歳だった子供のころ、親の大質量星は超新星爆発を起こします。
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この頃は、半径5光年くらいに太陽の兄弟が1000くらいいましたが、親が亡くなって一家離散となりました。

親の重力から開放されたわけです。

皆さんはコーヒーにミルクを入れますか?

カップの中に見えるのは銀河系の絵ではありません。
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ミルクをたらすと渦巻きの流れによって、長く引き伸ばされます。
太陽の兄弟も同じように、銀河中心を27回めぐっている間に一塊から長~く引き伸ばされてしまいました。

そんなわけで、300光年以内に住んでいる兄弟は、生まれたときの2~3%になってしまいました。


今年、ヨーロッパが打ち上げる「GAIA衛星」によって、その証拠の探査が行われるでしょう。

私が今年期待している天文的な研究プロジェクトです。