中国共産党は「共産党」という名前は付いているけど、やっていることは共産主義ではなくて市場主義経済です。
かつてのソ連みたいな国営農場とか集団農場ではなくて、農村部の農民は個人経営の貧しい生活、一方沿海部の市場経済を謳歌している地域は経済的に繁栄しています。
こんなの共産主義じゃないでしょ。


中国共産党とは一種の王朝だと言われています。
そう、中央集権で役人が賄賂で潤っている政治体制は伝統的な王朝となんら変わりません。
しかも、中央の目が届きにくい地方で、より役人の腐敗が激しいところまでソックリです。
ただし、禅譲が上手く行われています。その点は素晴らしい。
北朝鮮の金王朝は完全に世襲の共産党王朝ですから、近代国家とはとても言えません。
(禅譲とは、皇帝が自分の子に帝位を譲る世襲ではなく、血縁のない優れた人物に譲ること。歴史上、禅譲と称しても実際は力で奪う算奪がほとんど。)


中国共産党が、中国の王朝の伝統を受け継いでいると思われるのは「朝貢」を意識しているところです。
伝統的な中国の王朝は、モンゴルみたいに周囲の国をあまねく征服しつくすのではなく、周辺国が皇帝の徳を慕って朝貢し、それに対して皇帝は金印を与えてその国を統治するよう認めるというやり方なんです。
皆さんも歴史の授業で勉強したように、辺境の日本の特産品を中国に献上して・・・それより遙かに価値の高い恩賜物をいただくのが、
「朝貢貿易」ですが、こんなもの貿易じゃありません。
あなたの恩恵が至る地域に住まわせてもらっている私たちは、あなたの下僕です。
だから日本みたいな辺境の地まで支配しようというのは、漢民族ではなくモンゴル人王朝の元でしか考えなかったでしょう。


最近、3つの光景が朝貢を思い起こさせました。
1つは、アフリカの各国から首脳を招いてアフリカを途上国のトップランナーである中国が援助するとアピールしたことです。
アフリカには地下資源が豊富にもかかわらず、人権弾圧で国際的援助の受けられない政府がありますが、実利主義の中国は自国の人権も無視していますし人権弾圧する他国政府も自国の利益になるなら援助します。


2つ目は、北京オリンピックで各国首脳の訪問を一列に並ばせて受けていたことです。
失礼な国ですよね、いままでのオリンピックでこんな各国首脳にこれほどの非礼を働いた主催国はありません。
これは、中国の属国の首長を長安に集めて謁見する姿を彷彿とさせます。
この光景を見た他国民は怒ったことでしょう。


3つ目は、民主党の小沢さんが143人もの新人議員を含む国会議員を引き連れて北京を訪問しているじゃないですか。議員以外も含めると600人にもなる大朝貢使節団です。
胡錦涛さんはにこやかに一人ひとりと握手して、それぞれと記念撮影に納まってくれたそうです。
そりゃ、これほど日米関係を険悪にしてくれた民主党とそのリモコン操作をする小沢さんに多少のサービスするのは、宗主国としてとうぜんでしょ。


これで、小沢さんは日本国を統治することを胡錦涛さんに許されたということになるんでしょうか?

私は嫌です。