先週の金曜日から、HGVとかCSMでの検索によるヒットが多いんですよ。
HGVは極超音速グライダー弾頭で、 CSMは正式な日本語訳はないけど非核打撃ミサイルということです。
マッハ23で非核兵器弾頭を飛ばすシステムですが・・・、
なんと12月4日にYouTubeへ投稿されたニュース映像で米ロの第一次戦略核兵器削減条約(START1)が期限切れ間近であることに関連して、HGVとCSMが紹介されていました。
こいつが実戦配備されると、ロシアの核は抑止力を失うとまで言っています。
どんなミサイルなんだろうと興味を持った方が多かったんですね。
ミニットマンⅡやピースキーパーなどICBMと同じもの、あるいは衛星ビジネス用の民間ロケットでもいいんです。
だから、日本のH2AやH2Bロケットでもいいのです。ロケットエンジン自体は特殊なものを使っているわけではありません。
http://www.youtube.com/watch?v=A9h80K3jU8E
それを大気圏中をマッハ23で飛ばすというのが恐ろしいことです。
元祖弾道ミサイルであるドイツのV2は1トンの爆弾を搭載して赤熱しながらロンドンを襲い「赤い悪魔」と呼ばれました。
HGVは、赤熱どころか白く輝きながら飛んでくるでしょう。
周りの空気は電離して大気圏突入時の有人宇宙船のように通信不能になるのではないか?
それをコントロールする技術を確立しなくては、ピンポイント攻撃は達成できません。
マッハ23くらいになると、空力的なコントロールが効かないでしょうから、どういうコントロールをするのか興味のあるところです。
また、大気圏内で日本上空を通過するとき、どんな衝撃波がくるのかちょっと心配です。
HGVは爆薬のエネルギーで目標を破壊するのではなくて、衝突エネルギーで目標を破壊します。
だから、半径90mくらいしか破壊できません。核兵器とは比べ物になりません。17000km飛んでくる間にテポドンが2~300m移動したらもう命中しません。無人偵察機RQ-4グローバルホークと連携して目標を捕捉するんじゃないでしょうか。
前にも書いたんですけど、地下攻撃用バンカーバスター的な使い方ができるんです。核爆弾てのは直撃しても爆風と熱線じゃあ地下施設へのダメージが案外少ないんです。
それに対し、隕石より速いスピードで着弾して、対戦車砲弾にも使われるタングステン鋼の塊りは、
地下司令室の攻撃にもってこいなんですね。
厚さ9mのコンクリートをぶち抜ける といっても、相手が土だとどうなりますかね?
粉体力学ってのがあって、力の伝わり方がコンクリートみたいな固体とは違うんです。
それにマッハ23の衝突エネルギーはかなりの部分が運動エネルギーから熱エネルギーに変換されると思うんです。
さて、この黒い三角に尖った巨大なタングステン弾HGVの的にはなりたくないものです。
ピンポイント攻撃する兵器としてはなかなかハイテクで効果が期待できるものです。