よかれと思ってキヤノンは、海外ではなく御手洗家の故郷がある九州に工場を作りました。
それなのに「派遣切りがけしからん」と情緒的な批判を受けました。

日本経団連会長として御手洗氏は苦しい立場です。
ホンダも国内の研究所や工場の建設計画を持っていましたが凍結しました。
もちろん派遣労働者をあてにできなくなったからです。
長妻昭厚生労働大臣は製造業への労働者派遣を原則禁止すると断言しました。

当たり前の話ですが、国内工場は派遣労働者のみで操業されるわけではありません。
正規労働者もいて派遣労働者もいるわけです。

工場がなくなるということは派遣労働者と正規労働者の雇用が海外に逃避するということを意味します。


もう一つオマケに二酸化炭素の25%削減を国際公約してしまいました。
いままで頑張って国内に残っていた工場が我慢できなくなりそうです。
鉄鋼もそうですが、電力会社は海外に逃げられませんから追い詰められそうです。
原発を廃止させたい社民党が環境相にでもなっていたら、大変なことになっていたでしょう。
また、国際的にみて高すぎる日本の法人税を下げなければ、日本企業は国際競争に勝てません。
社民党や共産党は大企業の負担が軽すぎると言っていますが、工場だけでなく本社まで海外移転するかもしれません。
それでもいいんでしょうか?


ヨーロッパ並みの高福祉を低負担のままで実現するという甘いマニフェストがホントに実行できるなら夢のような日本になるでしょう。
国債も発行せず消費税も上げずに出来るという鳩ぽっぽの言葉だけは力強いのですが・・・・
責任政党とはどんなものか、これから知ってもらうことになります。


日本経済がそれまでに取り返しがつかない状態に陥っていないことを願って止みません。