グアム島とハワイ島といえば、日本人には観光地ということのイメージしかないでしょうが、じつはアメリカにとっては太平洋の軍事基地として非常に重要なのです。
実際、島の財政は軍に依存しているといって過言ではありません。
そのなかで、グアム島のアンダーソン基地は朝鮮半島有事のときは前線基地となります。
今年、3種類の航空機がこの基地に配備されます。

1.RQ4Aグローバルホーク
ひらのXX的日常-rq4
RQというのはレースクイーンの略ではなく、Rは偵察機・Qは無人機を表します。
無人偵察機で20000m上空を35時間飛び続け地上の30cmのモノを解像できるセンサーを備えます。
従来、地上の様子を調査するには地上作戦でその地域を制圧する必要があるとされていました。
しかし、このRQ4の登場でその必要がなくなったと言われます。
すでに在韓米軍に配備されていますが、韓国がこれを買いたいというのをアメリカは拒否しています。F22と同様に高度の軍事技術が満載された機体の売り渡しは、技術情報の漏洩の恐れがあるからです。
操縦はパイロットが地上で行いますが、アンダーソン基地には5人のパイロットしかいません。
そこから離陸すると、今度はアメリカ本土に操縦はバトンタッチされる運用になっています。


2.F22ラプター
FはファイターのFで、唯一の第5世代戦闘機といわれています。
ひらのXX的日常-f22
レーダーに映らないステルス性とは、レーダーにはCDくらいの大きさにしか見えないということです。
戦闘機同士のドッグファイト中、目に見えるのにレーダーに映っていないという恐ろしい戦闘機です。
コックピットに電波が入らないようにキャノピーが金でコーティングされているんですよねえ。
もう一つの特徴は、燃費の悪いアフターバーナーを使わないでもマッハ2で飛べること。第4世代までの戦闘機も超音速飛行はできますが、アフターバーナーを使わなければならないのでほんの短時間しか飛べませんでした。
有事の際はレーダー基地やミサイル発射台を叩き制空権を確保します。

アンダーソン基地の12機で北朝鮮の戦闘機800機すべてを撃墜できる性能があります。

(北朝鮮の戦闘機で西側の戦闘機と戦えるのは80機程度)


3.B2スピリット
Bはボンバー(Bomberのbは発音しないので、ボマーが正しいのだが)爆撃機。

ひらのXX的日常-b2
なんと尾翼がないステルス爆撃機です。なんでこんなものが安定して飛べるのかわかりません。
もっとも三角翼というのは紙飛行機でもおなじみで、意外と安定性がいいのです。
この爆撃機に夜間高空から攻撃を受けたら、敵は何が起こっているのかわからないだろうと言います。
じつは整備性が非常に悪いということで、今までアメリカ本国外に出たことがありませんでした。
今回が初の本国外配備となります。
F22が制空権を確保したあと、悠々と爆弾を運ぶことになります。


この3種類の航空機の投入により、アジアの航空戦略はガラリと変わりそうです。