対等な日米関係、在日米軍基地再編と日本の新政権の外交は様変わりしそうですが、もしかしたらほとんど変わらない可能性もあります。

さて、そのアメリカ軍の戦略爆撃機はあいかわらずB52です。

現在まで何度も改修が重ねられ、B52Hというのが現行機だそうです。

在日米軍指令官も「おじいさんの頃のB52とは全く違う。」と述べています。

それにしても、まだ飛んでいるのか!と思って調べてみたら、

配備されたのが1955年で、なんと2045年まで現役を続けるそうです。

90年も実を飛ぶなどまさにギネスものです。

戦略核爆撃機として開発されたB52は、常に核兵器を搭載し複数機がグリーンランド上空をパトロールするという任務に就いていました。

アメリカ本土の核基地がすべて先制攻撃されても生き残り核報復を実施するためです。

しかし、その任務は冷戦終結とともに終了しました。

その後開発された超音速爆撃機B1はその高価さゆえにあまり生産されず、かつ弾道ミサイルの発達により戦略的意味を失いました。

さらに、見えない爆撃機B2は全体が翼のような形状をしたスティルス爆撃機です。

あまりの整備性の悪さに、アメリカ本土以外での運用が難しいといわれています。

その点、3~4世代前のB52は古いが「枯れた技術」ゆえに整備性・信頼性に優れています。

兵器というのは信頼性が非常に重要なのです。

超音速や新技術満載の後継機が引退しても、おじいさん機が就航し続けるのはそんな理由なのです。

しかしながら、昔と違うのは電子機器満載で、攻撃力も防御力も昔のB52とは比較にならないといいます。

黒い機体は電波吸収塗料かもしれません。

当初は核爆弾を投下するだけの目的でしたが、ベトナム戦争では様々な通常兵器を装備して北ベトナムを苦しめました。

しかしながら、アメリカ軍はベトナムで破れ、現代のベトナムで勝利したのはアメリカ軍ではなく資本主義市場経済でした。

現在の装備兵器は通常の非誘導弾の他には、スマートボムと呼ばれるピンポイント攻撃弾、さらにはクルーズミサイル@核(巡航ミサイル)を搭載します。

今も「成層圏の要塞(ストラトフォートレス)」であり続けています。

初期のB52の尾部には銃座があって、後方から迫る的を迎撃するようになっていました。

それが無人のリモコンマシンガンになり、B52Hでは無人バルカン砲になり、それも廃止になりました。

初期のジェット戦闘機みたいにマシンガンで敵を攻撃する時代から、誘導兵器が主流になると防御も変わります。

銃座に砲撃手がいて迎撃するよりミサイルにはフレアなどで対応した方が効果的です。

だから銃撃で防御なんてナンセンスな時代なのです。

そういう変化に対応して改修されて現在も一線で活躍しています。

このB52Hが日本有事の際に、日本を守ってくれるのかどうかは、鳩ポッポ外交防衛姿勢にかかっているようです。

それとも宇宙人がUFOで日本を守ってくれるのでしょうか?