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UFO:Unrecognized Flying Object 未確認飛行物体
つまりアメリカ軍が正体を捕捉していない飛行物体のことで、冷戦時代に対立していた旧ソビエト連邦の航空機やロケットが主な対象だったわけです。
はっきり言って宇宙人の乗り物などという荒唐無稽の発想はありません。


その一方で、SETI(Search for Extra-Terrestrial Intelligence)計画という真面目に地球外の知的生命体を探査しようという試みもされています。
「UFO=宇宙人の乗り物」と思っている人で、真面目に宇宙人を探査しようというSETI計画に関心のある人はどれくらいいるのか?
故カール・セーガン博士の嘆きが思い出されます。

「壁をすり抜けて、人間を誘拐して脳外科手術を施し誰にも気づかれぬよう元に戻す宇宙人」など別に宇宙人でなくてもいいんですよ。壁をすり抜けるのは悪霊でも妖怪でもいいんです。
「UFOを信じるか」というのは「悪霊を信じるか」「妖怪を信じるか」と同じ次元の話なのです。
未確認の飛行物体の正体をどこの会社の飛行機か?どこの国の偵察機か?気象観測気球か?などという可能性を一切排除して、宇宙人の乗り物であることを信じるかと言われても「どこに証拠があるんだ?」としか答えられません。
他方、ソビエト軍機を探査するのと地球外知的生命体を探査することは「UFOを信じる」人たちとは縁のない世界で真面目に行われていました。

SETI計画の責任者であったカール・セーガン博士は、宇宙物理学者であるとともにSF小説家としても優れた作品を残しています。
ジョディー・フォスターが主演した映画「コンタクト」の原作はカール・セーガン博士です。

あらすじを書くと、
宇宙からの知的生命体の発する電波がないかを観測していた主人公は、天体ではない人工的な電波を捉えました。
それは、なんと第二次世界大戦中のヒトラーが演説するテレビ映像の電波を地球外知的生命体が送り返してきたものだったのです。
その電波には、テレビ映像のための変調とは別に次元を超えて宇宙旅行をする装置の設計図埋め込まれていました。
設計図に基づいて製作された装置に乗り込むのがジョディー・フォスター演じる女性科学者です。
次元を超えて旅した科学者を待っていた宇宙人は釣りあがった目と尖った耳をした姿ではありませんでした。
鷲の頭をした人間の姿まるでエジプトの神のような姿です。あまりのことに驚く科学者に宇宙人は「地球の人類に親しみやすい姿をしているだけと述べます。
もし地球外の知的生命と遭遇したとき、宇宙人はクリンゴン人やバルカン人など地球人類にラテックスの皮膚を修飾しただけですむほど近い外見をしていると思えません。
セーガン博士は宇宙人の姿を描かずに地球人の親しみがわく代理人を立てることにしたんです。ある意味ずるい。
コンタクトを終えて地球にもどった科学者は、出発と同じ時間にもどりました。
地球側スタッフには「何も起こらなかった。」ことになりました。
それでも、読者は文明とは?人類とは?地球外知的生命探査の意味は?と考えることになるのです。


科学の手法というのは実に単純です。
あらゆる可能性は証拠もなしに否定しない。
証拠については再現性を重視し、誤っているという可能性を徹底的に追求してそれでも否定できないものだけを信じる
科学者のほとんどすべてが地球外知的生命体は存在すると信じています。しかし、ほぼその数と同じだけの科学者は地球に宇宙人が来たという証拠は存在しないと信じています。
私も地球外の知的生命は存在すると思います。

最後にフランク・ドレイクの式を再びご紹介しましょう。
宇宙に我々のご同類がどれだけいるか?という数字を導きます。
「SETI計画」では、技術文明の数Nは以下の式で表わされます。

N=N*×fp×Ne×fl×fi×fc×fL

N*:銀河系の星の数(4000億個)
fp:惑星系を持つ恒星の割合(3分の1)
Ne:生物が存在しうる環境にある惑星の数(2)
fl:実際に生物が存在する割合(3分の1)
fi:知的生命が存在しうる割合
fc:通信技術を持つ宇宙人の存在する割合(fi×fc 100分の1)
fL:技術文明が存在する寿命(100万分の1%~1%)

コーネル大学のフランク・ドレイクが考案した式で、天文学、有機化学、生物学・進化論、歴史、政治、異常心理学までカバーしたというスグレモノ。

この式は後ろの係数ほど推定が難しくなる特徴があります。
とくに最後の文明の寿命については、幅がありすぎです。