なんか日食ツアーで島に行った人は散々な目にあったようです。
雨で太陽が見られないばかりか、突風は吹くわ気温は5℃も下がるわで、寒さにガチガチ震えたそうです。
日食は月食と違って観測される場所が限られるため、貴重な現象なわけです。
それだけでなく、直径約250kmの地域が突然夜になるということで気象学的にも動植物学的にも観測する意義が多い現象です。
気温が急降下するというのは、こんな南の島で経験するとは思わなかったのでしょう。
ところが月食には、これらのような観測すべきものがないのであまり研究の対象とすべきことがありません。
それにしても、われわれは月と太陽の大きさがほぼ同じに見えるまれなタイミングに生きていると書きました。
太陽は徐々に膨張する過程にあり、月は地球の自転を遅くしつつ軌道を外側に移し小さく見えるようになっています。
ただ、地球は太陽の周りを円軌道で公転しているわけではありません。
ケプラーの示したように楕円軌道を巡っているのです。したがって、長半径と短半径にいるときでは、見かけの大きさが10%くらい異なります。
そのため、太陽が大きき見えるときは月で完全に隠れず黒い月の周りに明るく環のように太陽がはみだして見えます。
松本清張の社会派小説のタイトルにもなっていましたね。
周りは明るく輝いて見えるのに、その中は真っ黒という意味で。
まあ、また半年後には世界のどこかで日食が起きます。
30万円も出せるなら懲りずに海外に行ってみてください。