なんのことか分からない方も今では多いかと思います。
水素爆弾といって、原爆の一種なんです。
じつは私がよく行く夢の島公園には水爆に被爆した第五福竜丸のエンジンが公開されています。
カメラのお友達がブログに書いておられたのでちょっと言及させていただきます。
広島型はウラニウム235、長崎型はプルトニウム239を使った核分裂爆弾です。
核分裂型の爆弾は核分裂物質が一定量(臨界量)を超えると、連鎖反応を起こして爆発することを利用しています。
臨界量より小さい固まりを2つ筒の中で砲弾のようにぶつけるタイプと、打ち上げ花火の玉と逆の構造で周りを爆薬でくるんで爆縮させるタイプがあります。
いくつかの固まりを爆縮する際、同時でないと遅れた部分は先に臨界量を超えた部分の爆発で蒸発してしまいエネルギーになりません。
2006年の北朝鮮の核実験がある意味失敗だったというのは、タイミングがずれて設計通りの爆発力が得られなかったと思われるからです。
したがって、原爆の威力増大には限界があります。
そこで、エネルギーを増すために考えられたのが水素爆弾です。
太陽は水素を核融合してエネルギーを出しています。
原爆の核分裂エネルギーによって生じた高温高圧でミニ太陽を作ってしまおうという代物です。
これによって巨大なエネルギーの爆弾ができるわけです。
水素爆弾といっても普通の水素ではありません。
重水素といって、水素の原子核の陽子に中性子が一つ余計についているものか、三重水素といって更に中性子が一つ多いものが使われます。
普通の水素より核融合反応がしやすいからです。
自然界に普通に存在していますし、水の電気分解でもできます。
三重水素はトリチウムというので、水爆ではなくトリチウム爆弾といわれることもあります。
ところで、爆弾の破壊半径というのは爆発エネルギーの3乘根に比例します。
エネルギーが1000倍になれば破壊半径は10倍になります。
なに?バカバカしいじゃないかと思われるかも知れませんが、面積は100倍です。
要は、空と地面の下を破壊してもしょうがないだろということです。
じゃあ、経済的なサイズの弾頭を複数目標に向かって搭載すればいいだろう、という発想をした悪魔の兵器がMIRV(多弾頭個別目標破壊再突入機)と呼ばれるミサイルです。
これだと、迎撃ミサイルも途中で敵の数が増えるので悩んでしまいます。
実際、迎撃ミサイルに悩んでる暇はそうないのですが。
さて、こんな原爆を日本の都市市民の上に落としたのは悪魔ルーズベルト大統領です。
仏罰が下ったのでしょうか、彼は連合国の勝利を見ることなく任期中に頓死しました。
水爆はまだ審判の日が来ないので都市に落とされたことはありません。
しかし、アメリカはマーシャル諸島のビキニ環礁で水爆の実験を繰り返し、島の住民800人以上が死亡し、日本の漁船第五福竜丸の23が被爆しました。
いまだにアメリカから謝罪と反省を聞きませんが、
オバマ大統領は核兵器のない世界を目指しているようです。
私、その点だけはオバマさんに期待しております。