東芝が産業向け新型リチウム電池の販売をするようです。
今までのリチウムイオン電池は、大電流を取り出しにくいとか、低温で弱まるという弱点がありました。
昨年末に発表された電池は、キャパシター並の充電放電特性を持つといいます。
キャパシターとは、コンデンサーの一種で2つの電極間に電子をため込むものです。
化学反応を介して電気をためる電池と違って大量の電子を短時間に充電・放電できますが容量の小さいのが欠点。最近ではカーボンナノチューブ等を使って電池並の容量にする研究がされています。
つまりキャパシター並というのは、とんでもない性能という意味です。
このおかげで、5分間で容量の90%充電可能というから驚きです。
これなら、ガソリンスタンドを充電スタンドに変えるのも簡単です。
マイナス30℃の寒冷地でも大電流がだせるし、6000回の充電も可能と驚くべき性能です。
とくに自動車用にアピールしたいのでしょうが、従来型のリチウム電池より発火する危険性が低いという特性もあるそうです。
どこに供給するのか興味あります。
モーターショーからオートサロンで三菱自動車がさかんにアピールしていた電気自動車は、今年に前倒し発売になるということです。
この電池はユアサ製のようです。三菱自動車はフランスのプジョー・シトロエングループに供与することも決まっています。
アメリカのGMは、韓国lgのグループ企業から電池を調達するそうです。
韓国企業ということは、その重要パーツはほぼ日本製でしょうから、結局日本勢の開発に依存することになりそうです。
電気自動車第二の黎明期に、その名を馳せたカナダの潜水艦メーカーのバラード社も今では全く名前を聞かなくなりました。
自動車会社と日本の電機メーカーが本気で開発したら、弱小メーカーの特許技術などあっと言う間に陳腐化してしまうのでしょうか。