1997年私が最初にHPを立ち上げた年です、その年にクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)について書いています。
自分でもこの早さにビックリですが、その後2回にわたり加筆しています。
じつは、その後も科学誌の特集がありましたが、大きな研究の進展がみられないので更なる加筆をしていません。
それでも、そろそろ加筆をする時期かもしれません。


他に資料の少なかったころ、私のこのコンテンツはずいぶん引用されたものです。

これはHPの方には書いていないかもしれませんが、プリオンが世代を経ることによって病原性を高める可能性があります。
異常型プリオンを含んだ肉骨粉入り飼料を食った牛のうち、BSEを発症するのは極わずかです。
他の牛にBSEを発症させやすい型のプリオンが次の世代に残り、また次の世代でも逆淘汰が行われます。
すなわち世代を経る毎にスクリーニングしているようなものです。

ただし、人と牛は種が違うので牛に発症させやすいからと言って、直ちに人CJDを発症させやすいとは限りません。
人が人の脳を食って発症するという「クールー病」は、現在ではなくなったようです。
牛のようなメカニズムで病原性を高めるリスクの余地はなさそうなので、そこは安心していてよさそうです。


ただ、根本に帰ってみれば、この病気は人間が作り出した病気なんです。

草食またはバクテリア食の平和な牛に、肉食獣でもないのに共食いさせる人間とは罪深いです。

無神論者の仏教徒としてはアメリカ人に抗議したいところですねえ。