スティーブン・ホーキングは皆さんご存じの宇宙論で知られる理論物理学者でありアイザック・ニュートンの衣鉢を継ぐケンブリッジ大学の数学教授でもあります。
この車椅子の天才物理学者は不自由な体で、意欲的な研究と著作活動とともに講演活動も数多くこなしています。


引用の引用で恐縮ですが、面白いことを言っているのでご紹介します。
科学雑誌「ニュートン」2008年7月号からです。
多くのオカルトじみたUFO目撃報告や宇宙人捕獲話があるものの、ホーキングもカール・セーガン同様に地球外生命体が地球に来た証拠は存在しないと断言しています


その理由について語ったくだりです。
第1の可能性は、理想的な惑星でさえ、生命が出現する確率はきわめて低い、というものです。第2の可能性は、原始的な生命が出現する確率は高いが、知性が発達する確率は非常に低い、というものです。(中略)
知性は生存に有利とは限りません。“知的な”人類が絶滅しても、細菌や昆虫たちは幸せに生き残るでしょう。これが第3の可能性です
知的生命体が無線技術を手にするころには、核爆弾などの大量破壊兵器をも手にしてしまい、それゆえに自滅してしまうかもしれないのです。
われわれにコンタクトしてくる異星人がいない理由がこれでないことを祈りましょう。個人的には原始的な生命の出現はおきやすいが、知的生命体の出現がきわめてまれである、という第2の可能性を支持します。」


最後にこう付け加えています。
もっとも、知的な生命体は地球にすらまだ出現していない、という人もいるようですが。

なかなかシニカルですねえ。