日本経済新聞の日曜日版に書評がありました。
何回もここで名前を紹介しているリチャード・ドーキンスの著作
「神は妄想である」を紹介していました。
宗教と科学を同一の土俵で扱うのはオキテ破りであるが、別々のものである不文律に囚われていた。
ドーキンスが持ち出しているのは、「ダーウィニズムだけ」「一神教のみを論じている」と批判をしている。
宇宙論も量子論も論じていないとも指摘します。
でも、そんなことは大した問題ではありません。
大上段に構えることが重要なんです。
宇宙論や量子論について言えば、すでにスティーブン・ホーキングが控えめながら語っています。
「ホーキング宇宙を語る」(原題は「時間に関する短い物語」)でホーキングは何度も自らに問います。
ホーキングの宇宙論(虚時間の概念を取り込んだ「ビッグバン理論」)の各所において、
「神のかかわる余地はなかっただろうか?」
結論としてホーキングは「神の関与する余地は、ほとんど無かった。」と述べています。
ドーキンスなら「全く無かった。」の後に「!」を10個くらい付けるところでしょう。
ホーキングはALS(筋萎縮性側索硬化症) を21歳で発病し、ケンブリッジ大学の卒業も危ぶまれました。
ところが、医師の見立てに反して彼は生き続けます。
しかも、ケンブリッジの数学の教授としてニュートンの衣鉢を継ぐまでになったのです。
これは地獄で仏を見るくらいの気持ちだったのでしょう。
しょうがねーなー 続く