「聞く耳持たぬ政権」の暴走 | 平野幸夫のブログ

平野幸夫のブログ

ギリシャ語を語源とする「クロニクル」という
言葉があります。年代記、編年史とも訳されま
す。2014年からの独自の編年記として綴りま
す。


テーマ:


抑え切れなかった怒りが、強く伝
わってきた。秋篠宮の「53歳誕生
日記者会見」で山本信一郎・宮内
庁長官に向けて「聞く耳を持たな
かった」と難じたのは、天皇退位
を政治的に利用とする安倍政権へ
の皇室全体の意思を代弁したよう
に映った。今国会中だけでも、中
身が空っぽの入国管理改正法案、
海外では失敗例が多く不安が募る
水道民営化法案など野党の反対に
まったく「聞く耳を持たぬ」審議
を続ける安倍政権。その暴走ぶり
は一段と加速しているのに、有権
者の関心は高まらず、メディアは
中身のない首相外遊をまるで成果
があったように伝える。「忖度報
道も極めり」である。今回の秋篠
宮の言葉が「頂門の一針」のよう
に、有権者の覚醒につながること
を願うばかりである。



昭和天皇から続く靖国神社不参拝
、アジアの戦地への慰霊の旅、欠
かさぬ災害被災地への慰問……。
どれもが戦争責任への反省と深い
内省からと受け止められ、共感を
集めた。特に国粋色の強かった2
013年の「主権回復の日」式典
では、「天皇陛下万歳」という声
が会場に響き、政治利用の目論見
が露呈した。天皇、皇后は一瞬驚
いた様子が印象深かった。頭を下
げていたが、内心は苦虫をかみし
めたような心境だったのではない
か。そんな抗議の意思は許さない
とばかりに、退位表明後は、安倍
政権は自らの支持組織「日本会議
」のメンバーを登用し、日程、式
典などを政府ペースで進めた。そ
こに天皇家の意思はほとんど反映
されなかった。



政権と反目する気配を有権者に察
せられてはならないと今年の「明
治150年記念式典」には天皇、
皇后は呼ばなかった。そして天皇
家の私的神道行事を華美な国家行
事にする「大嘗祭」についても、
当然のように前例踏襲し、国費22
億円も拠出することを決めていた


来年「皇嗣」となる秋篠宮がつい
に公の場で初めて政府決定に疑義
を表明したのは、新天皇即位前の
今しかないと考えたからではない
か。「聞く耳を持たぬ」と断じら
れた山本長官は即刻辞任すべきだ
。またその言葉は任命責任のある
首相にも向けられたとみるべきだ
ろう。


2日の毎日新聞書評欄では保守政
治研究が専門の政治学者、中島岳
志さんが現天皇の師だった元慶應
義塾塾長、小泉信三の伝記本(小
川原正道著)を紹介。その中で小
泉が皇室が「道徳的資質」を備え
ていることの重要性を説き、その
教育が今の天皇に影響していると
記述している。天皇が繰り返した
祈りと戦争への深い反省の旅はそ
れに符合するように映る。そして
その一つ一つが戦前を賛美し回帰
しようとする安倍首相への抗議に
も見えたのは、自分だけだろうか


秋篠宮の言葉から改めて「皇室の
政治利用は許さない」という強い
意志を感じた。何より、14億円も
かけて設営した大嘗宮を式典後す
ぐに解体するという無駄遣いがこ
の現代に許されるはずがない。多
くの市民から違憲訴訟がまた提訴
されるのは当然だろう。来年5月
の「即位10連休」も何の根拠もな
く決まった。そのことに、異議の
声が高まらないのは、有権者の思
考停止ぶりの表れである。


   【2018・12・2】

平野幸夫さんをフォロー

ブログの更新情報が受け取れて、アクセスが簡単になります

Ameba人気のブログ

Amebaトピックス