私はルーティンを作りがちである。

最近で言うと、朝は青汁の牛乳割り、夜はレモンサワーからのいいちこ水割りというのがお決まり。
自粛生活が始まってからだから、もうかれこれ一ヶ月以上続いている。
私の体内の水分、ほとんどいいちこだろう。

下町のナポレオンの異名を持ついいちこ、何が好きってポスターがお洒落。(そこ?!)
いいちこのポスターは、大自然や綺麗な風景の中に小さくポツンと瓶のいいちこが置かれているものが多いのだが、
普通商品を全面に打ち出すのがポスターのセオリーだとすると、かなり攻めたデザインだと思う。

最初何気なく目にしていた頃は、いいちこ瓶があるとは気づかず、「どうしてこれがいいちこのポスターなんだろ」と、
広報担当は自然の風景が好きなのかなくらいにしか思っていなかった。

初めてその中にいいちこ瓶が隠れていると気づいた時、意味不明な高揚感に包まれた。
小さい頃何度も見返していた「ウォーリーをさがせ」でウォーリー見つけた時みたいな興奮。
それから新広告が出るたび、「どれどれ、今度はどこにいるのかな?」と楽しみになった。
(まんまと策にハマっている感は否めない)
あ、もちろん味も最高の麦焼酎だ。

昔から意識しないと無意識に新たなルーティーンを生み出してしまう。

足繁く通っていた贔屓のご飯屋さんでは、お酒の飲む順番が毎回決まっていたので、
一年経つ頃になると、飲み終わりそうなタイミングで、「お次は何飲まれます?」ではなく、
「次お持ちしてよろしいですか?」に変わったほどだ。

それと似たような事は今までもよくある。
電気屋さんで働いていた時は、週5、毎日お昼は、どん兵衛の天ぷらそば+おにぎり二つ、
このコンビネーションを一年以上続けていた。
最初のうちこそ同僚に「またそれ?」や「それ好きだねー」などと言われていたが、前にも書いたが人は慣れる生き物なのだ。
一ヶ月、二ヶ月続くと誰も何にも触れてこなくなる。風景の一部と同じようにお昼の風物詩的なものに私はなった。

たまにどん兵衛天ぷらそばが売っていなかったり、買い忘れてしまった時はもちろん別のものを食べるわけだが、
すると、ロングの髪をバッサリ切ってきた女性に接するように「どうしたの?何かあった?」と、
同僚に本気で心配されるのだからこの世は面白い。

稽古前でも様々なルーティーンが生まれる。
アップでストレッチと発声滑舌をやる現場や、筋トレする現場、
逆にアップを一切せずその日のフラットで稽古を始める現場など、
作品によってまちまちだが稽古期間の一ヶ月、二ヶ月は決まったことをする。

誰でもルーティーンを持っているだろうが、人はなぜこのシステムを採用するのだろう。
私はマニュアル人間な上に頑固で心配性で、なのにめんどくさがりだったりするのが、
ルーティーンを生み出している正体なのだろうか。

伝説のイチロー選手もルーティーンの鬼だし、悪いことではないだろうと結論づけよう。

本日もありがとうございました。