昨夜は「おうちでモリミュ」楽しかった。
同時刻に同じものを見て、みんなで分かち合うって初めての試みだったけど、共有できるってやっぱいいですね。

一幕はモリアーティチームがメインなので、楽屋でしゅんりーさんと山﨑さんがネタ作りしてるのずっと見てたなぁ。
いきなりエチュードが始まってずっと面白い。
あとコナンが、どんな無茶ぶりでも全力で返してくれるのが面白くて毎日のルーティーンになってた。

2.5次元作品と言われるものの中でも、チーム全体の平均年齢が高めだったからか稽古初めからずっと楽しかった思い出しかない。
休憩はとことんバカして、稽古に入るとキュッと締まる、もの創りの現場としてはとても素敵な空間でした。

いやーしかし、自分が芝居しているのをみんなで一緒に見るって中々ないから、
自分が出てくるたびに居心地が悪いというか、むずがゆい感覚に襲われていました。

一年しかたっていないけど、
それでも「ああーここのセリフもっと丁寧にすればよかった」とか「もう、、歌がテンポもグルーヴもあまい!!」など、
一人で永遠と反省会しながら見てた。

でもそれだけ、この一年の間で自分を育ててくれる環境に恵まれたんだなと、改めて出会いと経験に感謝しました。

先日初舞台のことを書かせていただいた時、今でもネットでダウンロードして観れることを知ったので、
怖いもの見たさで購入し、恐る恐る私の初舞台ラフカットを観てみた。
正直「え?誰?」ってほど初々しかった。

滑舌も発声もてんでダメだし、襟足長くてウルフカットみたいになってるし(え、そこ?)、ひょろひょろだし、
家で一人顔真っ赤っかにした35才男性は私だ。

でも自分で言うのもなんですが、お芝居にピュアさみたいなのがあったなぁって。
10年以上も前の自分だと、今の自分と違いすぎて別の人と捉えてしまうから、
厳しいダメ出しというより、良いところを褒めてあげたくなるもんなんだと初めて気づきました。

全力での体当たりな芝居だからこそ余計なものが一切ついていなくて、
粗削りだからこそ、逆に本質が如実に出るんだなぁと分析しながら鑑賞した。

初演出をさせていただいた「BIRTHDAY」で、
主演を「お芝居をあまり経験したことがない新人」にしたのはきっと、私自身ラフカットで得たものが大きかったんだろう。
主演の宮河くんは、オーディションで見た瞬間、「この子だ!」と思うほどの透明感というか、真っ白なキャンバスを連想させた。
今思い返すと私は、どこかで宮河くんと自分を重ね合わせていたのかもしれないなとラフカットを観て思った。

セットも何もない素舞台で小道具と人の熱、ユーモア、リズムやテンポのみで創り出す演劇がスタートだったから、
初演出の作品もそういうものがいいってなったんだろうな。
意識しようがしまいが、今の自分はすべて過去に構築されているということを思い知らされました。

そんなピュアな平野の芝居を観た後だったからか、昨夜モリミュでシャーロックが第一声を発した瞬間、
「濃いなぁ~。」って口をついて出ていた。

「この店、以前は塩味だったのに久々に来たらタルタルソースになってんじゃん」的な。

まあそういう味付けにしたのだから当たり前なのだが、、、。
一品で勝負するお店も好きだけど、どんな味の料理でも出せるお店として評判になれるようこれからも精進だ。

おまけにモリミュでの裏話を一つ。
シャーロックは稽古に入る前から「早口」がキーポイントになると思っていました。
言葉をいかに早く、明瞭に聞かせられるかが課題だった。

だから推理するところなどは、寝起きでも言えるくらい口に馴染ませとかなきゃと毎日朝シャンの時練習してた。
なのにもかかわらず一公演だけ、どのシーンかは秘密ですが、セリフがごっちゃになった時がある。
しかしこの十年でピュアさをどこかに置いてきた平野は、
いつも以上に早口にして、ミスしてないですよ風に煙に巻きました。今ここで懺悔いたします。


またシャーロックに会えるよう祈りながら今日もベランダからお送りいたしました。

最後までありがとうございました。