さてサウナブログ第二弾。
サウナの聖地と名高い、静岡県は『しきじ』さんについて。

プライベートで地方サウナに行くのは初めてでした。
普段どちらかというとインドアで、目的無くブラブラすることもしない私が、思い立って新幹線乗って静岡まで足を運ぶなんて。
サウナはととのいだけでなく、行動力と探求心まで与えてくれるのだ。

年末の明治座での座長公演、そして年始の芸術劇場での二人芝居。
無事に走り切ったご褒美として、これくらいの贅沢してもバチは当たるまいと2月頭に行ってきた。

新幹線の移動時間、いつもは小説読んだりして「時間を潰す」という感覚だが、この時は違った。
宝くじを買って、当選発表までワクワクして待つような感覚。
まあ宝くじを買ったこと、人生で2度ほどしかないですが。しかもワクワクしていたはずなのに、いつの間にか忘れて当選確認したこともない。
でもとにかくワクワクが止まらなくて、マスクの下は常に、うっすらニヤついていた。
立派な変態だ。

静岡駅に着きすぐさまタクシーに乗り込み、
「しきじまで」と得意顔でかましてやりました。

どこから来たか聞かれたので、重大発表するように「実は、東京からなんです」と、わざわざここまで来ちゃうなんてすごくないですかアピールをした。
しかし「あぁ、最近多いね」と肩透かしを食らった上に、己の浅はかさに切なくなった。

大通りをずっとまっすぐ走り、一度左折するといきなり現れた。しきじ。
憧れの人が角曲がったらいきなりいるんですよ。
少し「おぅ、、」って変な声が漏れたって仕方ないじゃないか。

タクシーを降り、面と向かったしきじ。サ道で見ていたしきじ。ネットで幾度となく夢想していたしきじが目の前に。
外観をこれでもかってくらい写メした。いろんな角度から、いろんな表情を見せてくれるしきじを撮りまくった。
ちょっとした撮影会に満足し、いざ尋常に入店。
アホのように写メしてた男と思えないほど、クールに、浮かれてなどいないと精一杯装った。役者の腕の見せ所だ。
でもきっとバレてた。少し笑ってた気がする。どうだっていい、私は今しきじにいる。そんな小さいことどうだっていいのだ。

脱衣所にて服を脱ぐのも煩わしい。安田大サーカスの団長の如くすぐ脱ぎたい。一刻も早く浴室へ行きたかった。
ドキドキはピークに達し浴室へ。

あった。これが噂の水風呂か。
しきじと言えば水風呂。天然水の水風呂。飲める水風呂。
滝から神聖なお水様が猛々しく、また神々しくきらきらと降り注いでいる。

はやる気持ちを抑え、体を清めて(洗って)まずは湯船にゆっくり浸かる。

いざサウナへ。
二種類のサウナがお出迎え。フィンランド式の高温多湿なサウナと、薬草サウナ。

熱さに厚みがある濃厚なフィンランドサウナ。
汗が噴き出るとよく言いますが、私はこう思った。汗が弾け出ていきやがると。
シャワーで汗を流し、恋焦がれていた水風呂へ。

もうね。

溶けた。

どこから水でどこから体かわからない。
とろっとろの肌触り。
「うぅっふーん」て気づいた時には口からこぼれ出ていた。

先ほど述べましたがここの水風呂は飲めるんです。
どうやって飲むかというと、滝の横に湧き出してるところがあるので手ですくって飲む。
滝はそのまま飲めませんという張り紙を見逃して飲んでしまったという情報をよくネットで見ていたので、
勝手知ったる顔で飲んでやりました。

普段ならここで小休憩ですが、サ道の入り方を実践。休まず薬草サウナへ。

ドアを開けた瞬間、真っ白な蒸気がぶわーっと部屋から吐き出てくる。
逃がさないように素早く体を滑り込ませ、追っ手から逃げる小物のようにドアを閉めた。
薬草の蒸気が鼻孔をガンガン刺激してきやがる。体もピリピリと。健康を頂いているのだ私は。


そしてまた水風呂へ。二回目以降はもう知った顔で馴れ馴れしくお水様にすり寄る私。
だがしっかりと心得ている。
私が水風呂に入っているのではない。水風呂様が私を受け入れてくれているのだ。

小休憩。ここは浴室のセンターに広々休憩スペースが確保されている。
椅子もたくさんあるし、よくプールにある子供用に浅くする長方形のやつ(伝わってくれ)も2台あるし、ゆったり休める。

これを一セットとして3セットして長めの休憩。

きたきたきた。
ぼわぁーと視界が揺れ始め、幸せを体現したような空間に包まれる恍惚感。

ととのいが深い。あまみも物凄く出てる。
よく宇宙にいるようという表現ありますけど、よくわかるなぁ。

ただ僕の場合はガイアに戻っていくというか、ガイアから零れ出た私という人間がまた一つに戻っていく感覚。
ファイナルファンタジー7でいうと、ライフストリームになる感じ。

水風呂のお水も持ち帰れるのでお土産しました。

最高だったなぁ。
あぁ、早くまた行きたい。いろんな場所の名サウナに出会いたい。


今日も祈りを込めて。

ありがとうございました。