Tower Bridgeを渡るとそこに広がるのは重苦しい眺め。
街中に突如として現れる城壁。
一歩脚を踏み入れると、
まるで世界が隔離されたように感じる、
そこはロンドン塔です。
エリザベス1世の母アン・ブーリンがヘンリー8世により処刑され、
エリザベス自身も姉メアリー女王に投獄されました。
入口から暫くすると、
待ち構えられていたようにそこにある、
Traitor's Gate。
罪人たちが”二度と生きては出られない”と言われた場所の、その入口。
テムズ川から船で入ります。
レディ・ベスのなかでは1幕の終わり、
門が広くのがスクリーンに映し出されます。
♪秘めた想い を歌う場所はこの奥を進んでいき、広場の中心だということになります。
処刑場の広場。
まさに死と隣り合わせです。
キャストだと思っていた扮装した人たち。
実は由緒正しい、代々この塔を守ってきた家柄の子孫なんだそうです。
歴史が深い。
実際に罪人たちの収容されていた建物のなかに入ってみました。
細く暗い階段を昇っていくと、光の差し込む少し広いスペースに着きます。
(インスタにその時の動画をUPしました。
怖いです……。大丈夫そうな方は見てください。)
その塔は身分の高いものが収容されていた場所であり、
別の階には運動するスペースがあったり、
幾らか優遇されていたようです。
しかし窓際に近付くと、
壁には一体どのくらいの年月を費やして掘られたんだろうと思うような文字や絵がたくさん…。
当時のまま残されています。
そしてその窓の外に広がる唯一の景色は、
処刑場。
……言葉を失います。
エリザベス1世やアン・ブーリンの資料が展示されていました。
本当にここにいたんだなぁ……と。
知ってはいても急に実感がわいてきて恐ろしくなりました。
無実で投獄され、汚名を着せられたまま耐え抜き生きたベスの精神力は、
一体どれ程のものだったんでしょう。
次は自分かもしれない。
母と同じ道を辿るのか……と、
絶望のなかで生きたのでしょうか。
そのなかで自分の宿命を信じることができたのでしょうか……。
地下の拷問部屋の展示もあり、より一層薄暗い雰囲気に……。
兎に角気分が落ち込むので、
ロンドン塔の話はこれくらいにしておきましょう。
最後に。
アン・ブーリンたちが命を落とした処刑場の写真を。
余談ですが、
処刑に立ち会う首切り役人には、囚人からかなりのお手当が渡されたそうです。
痛みを伴わないように……。
自分の首を綺麗に切ってもらうために。
恐ろしい。
私また舞台で首切り役人さんの悪夢に付きまとわれるんだなぁ……。
頭のなかでずっと2幕頭の ♪何故 が流れています。
♪何故 殺されるの〜?
(´°̥̥̥̥̥̥̥̥ω°̥̥̥̥̥̥̥̥`)