テレビのニュースで北アルプスの焼岳で火山性地震が増加して噴火警戒レベルが引き上げられる可能性がある事を知り、「しまった!この山の事忘れていた!」と慌てて調べてみました。
 
 

焼岳(やけだけ) 標高2,444m

日本百名山

 

上高地の入口、大正池の西側にそびえる日本百名山の一座。アルプスでは乗鞍岳、御嶽山、弥陀ヶ原などとともに数少ない活火山のひとつだ(南・中央アルプスに活火山はない)。大正時代の大爆発が大正池を形成したことはよく知られているが、その大正池も次第に土砂で埋まり、当時の面影はなくなりつつある。とはいえ、焼岳と大正池のツーショットはいまも上高地を代表する景観であることに間違いない。メインコースは中の湯温泉、上高地、中尾からの3コースで、いずれも前泊すれば日帰りができる。特に難所はないが、山頂周辺はいまも活発な火山活動が続き、最高峰の南峰と正賀池は立ち入り禁止だ。歩くことのできる北峰も有毒ガス発生の危険があるため、山頂は速やかに通り過ぎたい。(ヤマップより)

 

 

焼岳は自分の実力で日帰りできる北アルプスでは珍しい山です。比較的標高が低い(2,444m)ため既に冬装備が必要ない事も分かりました。

 

一度、噴火警戒レベルが上がると、何年も登れなくなる可能性が高いので、噴火警戒情報と天気予報を確認して、最速の日程での駆け込み登山となりました。

 

 

(気象庁火山活動の状況より)
 

 

長野と岐阜の県境、安房峠の新中ノ湯温泉登山口からの日帰りピストンを、気象庁の専門家チームが現地調査を行う日に偶然登る事になりました。(噴火しても助けてくれるかな?無理でしょうが、適切な指示は期待できるかも?)

 

 

 

累積標高差は1,000mなく、コース定数も19(普通)なので、体力的には問題ないはずですが、やはり万一噴火に巻き込まれたらと思うと怖いですよね。10年前の御嶽山噴火のあの信じられないようなニュースの映像が何度も頭をかすめました。

 

後は、駆け込み登山者が多いかも知れないので、登山口には5時ごろには到着したいと思い、又、出来るだけ早くに登って早く降りようと、更に、高速の深夜割引狙いで、丑三つ時の出発です。

 

予定通り5時過ぎ到着。駐車場には既に4〜5台。登山口からは穂高連峰の一部(前穂高岳〜明神岳あたりか?)が朝日の中チラッと見えます。晴天。

 

 

新中の湯温泉登山口です。

 

 

緊張が走ります。

 

 

 

 

樹林帯を登って行きます。

 

 

登山道に動物!熊! ではなく猿でした。

 

 

しかし、斜面の下の群れのメスや子供の安全を守っている様で、逃げるどこか、枝をゆすってこちらを威嚇してきます。近づくと牙を剥いて向かってくるので、小さな猿の気迫に圧倒されて後退・タジタジです。

 

登山口から5分で立ち往生。

 

(迷信は信じないのですが、これは今日は危険なので登るなと言う意味かもと、ビビっている自分は弱気になります。)

 

 

後から来た、岡山・津山からと、群馬からの登山者を待って、3人でなんとか通り抜けました。

 

 

 

 

 

 

 

目指す火山らしい山容が見えはじめました。

 

 

美しい!

 

 

 

 

噴煙が遠くからでも良く見える。硫黄の臭いもします。

 

 

 

ほんのちょっとだけ雪がありますが、横を避けて通れます。

 

 

イワカガミの向こうは雲に隠れた乗鞍岳。

 

 

噴煙の右に目指す北峰。

 

 

南峰と北峰の間の鞍部につきました。下に火口湖の正賀池が見えます。

 

 

ここから北峰を目指すのですが、道は噴気口の近くを通ります。

 

 

お願い!噴火しないでね〜!

 

 

 

 

 

 

 

小さい噴気口もあちこちあって、気持ち地面が熱いような?

 

しかし、ついに山頂。(実際は南峰が2,456mと最高地点ですが、噴火警戒レベル1でアクセスできません。)

 

 

 

 

噴気孔の下に、今登ってきた鞍部、鞍部の上は最高地点の南峰、奥に乗鞍岳も雲が取れて。

 

 

笠ヶ岳〜抜戸岳〜双六岳方面。去年新穂高温泉から登ったルートはまだ雪渓に覆われているよう。黒部川源流域の(昨年強風で死にかけた)鷲羽岳や水晶岳も僅かに見えます。

 

 

 

これが有名な焼岳からの穂高連峰と槍ヶ岳のビュー。どっしりとした穂高連峰の山塊と右下に上高地が近くに見える。

 

 

 

 

 

 

噴火警戒レベルが引き上げられれば、もう次回の登山はできないかもしれないので、もう一度、山頂から各方向を見渡します。

 

乗鞍岳

 

南峰と正賀池

 

笠ヶ岳〜双六岳

 

穂高連峰と槍ヶ岳

 

上高地

 

登頂が朝8時15分、30分程頂上に滞在して(ゆっくり寛いだり、弁当を食べたりはさすがに怖いので)そそくさと下山開始しますが、まだ今日は時間があるので欲を出して上高地の方に降りることにします。

 

(続く)