(前回より続く)

ルアンプラバンの恒例行事、托鉢。

朝暗いうちに、たくさんのお坊さん/小僧さん達が托鉢に出て来ます。








写真では厳かに見えますが、観光客わんさかで、もう「モーニング・モンク・パレード」と呼んで良い程の観光行事化してしまいました。


観光客の団体が寺院横にズラーと椅子を並べて連なっていて、お坊さんも自分のお寺の前だけで必要以上の食べ物の施与を受けられるどころか、鉢の中のものを最後に大きな笊に開けて(まさか捨てているわけではないと思いますが)、空にして直ぐに寺に戻っていくように見えました。


以前は、ぽつりぽつりと各戸の前に地元の人が餅米や食べ物を施与する間に観光客が少し混じっているような形でした。お坊さんの列も遠くからあちこち巡りながらかなりの距離を歩いて来る様子でした。


ちょっとガッカリしたのですが、翌朝、偶然裏通りで本来の姿を見る事ができました。


メインストリートは観光客、裏通りは地元の人の本来の托鉢と上手く住み分けています。






ホテル、ゲストハウス、レストラン、土産物屋は増えましたが、古都の佇まいを残しながら、オーバーツーリズムに上手く対応して,得るものは得ているようです。



宿に戻って、こちらもコーヒーで一服。





混雑を避けて早めに王宮博物館へ行きます。





王宮自体はこじんまりとしていますが、王政が廃止された当時のものがそのまま残っています。


館内は撮影禁止ですが、ちょっとだけ:


ラオス仏教の有名な叙事詩を18枚の絵にしたもの。この物語に因むお祭りの時に各寺院が保有する絵を展示して伝説を僧侶が唱えるそうです。


ストーリーの説明もあるのですが、あまりピンとこないので割愛します。







主人公のプリンスの母親が人間に生まれ変わる前に天上界で仏陀に10のお願いをするのですが、その内容が世俗的で面白いです。


特に⑦は、生々しい?












王宮敷地内に、ルアンプラバンの名前の由来になっている「黄金のパバーン仏」が祀られている祠があります。かなりの規模です。


(因みに、「ルアンパバーン」と「ルアンプラバン」の両方の表記がありますが、ラオ語の「R」の発音が弱い事で生じたように思われます。)









パバーン仏は14世紀にクメール王朝(現カンボジア)からファーグム王に贈られてから、ルアンパバーンの人々の精神的な支柱になってきました。仏像はインドで作られた純金製で、スリランカの王に渡った後にクメール王朝に移り、最終的にクメール王の娘と結婚したファーグム王に贈られたと言われています。(ルアンパバーン観光公式サイト)





出口近くにある巨大なガジュマルの木



前日チャーターした車のドライバーに、王宮は混雑するので朝早く行ったほうが良いと言われていたので、8時半に行ったのですが、かろうじて混雑を避ける事ができました。もう少し遅かったら中国人観光客の団体に席巻されているところでした。(面白いことに托鉢は韓国人団体客が多い。)


一方、旧市街のメインストリートは静かです。













宿のある裏通りは静かで,夜は近くのお寺の読経が静かに聞こえる程度でした。



(続く)