北八ヶ岳 北横岳目指して

 

まだ、7月の積み残しです。しかもまだ、前回・前々回に引き続き北八ヶ岳。

 

随分八ヶ岳連峰にこだわっているように見えると思いますが、八ヶ岳はかなり広範囲の山域を指し、沢山の峰が連なっているので、登りたくなる結構あります。

 

今更ですが、八ヶ岳とは:

 

八ヶ岳は北の蓼科山(標高2,530m)から南の編笠山(標高2,524m)まで南北約25kmの距離におよそ20の峰が連なる火山列である。また、その周囲の南北60km、東西25kmの範囲に火山噴出物がみられる。最高峰は赤岳(標高2,899m)。

南北に長い八ヶ岳は夏沢峠を境界として北八ヶ岳と南八ヶ岳に分けられ異なる山容を示す。北八ヶ岳の山々は、山頂部は比較的なだらかな峰が多く溶岩流や溶岩円頂丘などをよく残しており、山麓部はひだ状に開析された火山麓が広がる。北八ヶ岳では樹林帯が山稜近くまで続き湖沼も点在する。一方、南八ヶ岳の山々は、山頂部は侵食作用によって切り立った峰が連なり、山麓部には巨大な扇状地が取り囲んでいる。南八ヶ岳には急峻な地形を利用した日本有数のロッククライミングの岩場があり、また冬場は氷瀑のアイスクライミングでも知られる岩稜が中心となっている。

 

八ヶ岳連峰

出典:ウィキ(八ヶ岳 - Wikipedia)一部改変

 

 

夏沢峠から北を北八ヶ岳と呼び、山はなだらかで女性的、逆に南を南八ヶ岳と呼び、山は険しく男性的、と一般に言われていますが、夏沢峠と中山峠の間の天狗岳はどちらかというと険しい山(北八ヶ岳入門の山というのはミスリーディング)なので、中山峠で分けたほうがより実感に近い気がします。どうでもいい事ですが…。

 

要は、北八ヶ岳(蓼科山を除く)の方が体力的には楽だと思いますが、苔が多く(つまり湿気が高く)、岩まで丸みを帯びて表面が滑らかなので、苔と水分と相まって、非常に滑って転倒しやすく、個人的にはかなり苦手にしています。

 

昨年、白駒池~中山~にゅうのルートや、蓼科山山頂で転倒して、大事には至らなかったものの苦手意識が強いのです。

 

前置きが長くなりましたが、という事で、北八ヶ岳方面はあまり足を向けてなかったのですが、今回そのメインというべき北横岳を目指すことにしました。

 

天狗岳一回目のトライで出会った山ガールから、八ヶ岳連峰の真ん中を東西にぶち抜く国道299号の麦草峠駐車場は無料だと聞いていたので、ここを起点に、北八ヶ岳主稜線を、麦草峠→茶臼山→縞枯山→雨池山→三ッ岳→北横岳まで行き、帰りは、北横岳→坪庭→ロープウェイ山頂駅→麦草峠とアップダウンの少ない道で帰ってくるというルートです。

 

 

出典:Yamap

 

欲張って盛沢山のコースにしたので、朝早く出発。途中、前回登った天狗岳が良く見えました。

 

 

 

麦草峠駐車場で、写真撮影にきたおじさんにつかまって、「駒鳥池」、「斧断の森」、「峡霧園地」が綺麗だと聞いてきたが場所どこか知っているか?と。Yamapで見ても全く分からない。先方諦めて案内板探しに行きましたが…。

 

登山道の入り口は、「茶水の池」。

 

 

最初のピークは「茶臼山」。途中から結構景色が良く、まだ雲がわく前なので山並みが良く見えます。

 

南側には、しつこいようですが、「東天狗」と「西天狗」。一度登ると、山を遠くから見てもどこの山なのか分かるのが妙にうれしいですね。

 

 

 

「茶臼山」。標高2,383m。展望台からは、南八ヶ岳、南アルプス、中央アルプス、御嶽山、北アルプス、今から向かう北八ヶ岳の峰々、そして蓼科山が良く見えます。(一部、写真と、帰りに寄ったロープウェイ山頂駅の山名が記載されている案内板を並べて表示してみます。)

 

 

 

 

 

南八ヶ岳

 

 

 

南アルプス

 

 

 

中央アルプス

 

 

 

御嶽山

 

 

 

北アルプス・乗鞍岳

 

 

 

北アルプス・穂高連峰~槍ヶ岳

 

 

 

北アルプス・大天井岳~立山

 

 

 

北八ヶ岳・北横岳~蓼科山

 

 

 

次は、縞枯れ帯を登って、縞枯山。標高2,403m。山頂は展望ないので、手前の展望台から。今登ってきた茶臼山がすぐ後ろに。

 

 

 

 

 

 

 

縞枯山の山頂部は平たんで、特徴のある花が咲いています(名前は不明、あちこちでよく見かける植物です)。

 

 

 

 

 

 

 

 

やや急な斜面を降りると、雨池峠。ここから左にロープウェイ駅の方に向かった平坦な草原の道が続いています。

 

 

 

 

でも、自分は真直ぐ雨池山に向かって主稜線を進みますが、ここが意外に急登です。

 

雨池山。標高2,325m。ここは東側奥秩父山塊が見えます。下に雨池。

 

 

 

引き続き、主稜線を降りて登って三ッ岳へ。標高2,360m。I峰からIII峰の三つのピークを順にクリア。ここは岩また岩で、鎖場もあり緊張します。

 

 

 

 

 

 

 

 

振り返ると、先ほど登ってきた、雨池山と縞枯山。似たような山容なのでどれがどれだか良く分かりません。

 

 

鎖場を降りると、北横岳ヒュッテの屋根が見え、人の声が聞こえる。ほっとします。

 

程なく、ロープウェイ駅から北横岳に向かう主要登山道の合流。登山者が多い。

 

奈良から来た女子高の学校登山100名近くとすれ違い。嫌々来てる子も多いんだろうけど、若くて元気でいいですね。挨拶されるだけでエネルギーチャージした感じ(通常、若い子から挨拶されることないので)。すると、次に、先ほどの団体プラス60歳位の20人ほどの女性グループ。「あれ、女子高生だと思いましたよ!」と思わずほめ過ぎると大騒ぎになっちゃいました。

 

そして北横岳南峰。標高2,472m。

 

 

 

今日の目的地、北横岳北峰。標高2,480m。やっと昼飯。蓼科山が雲に見え隠れ。

 

 

 

 

 

下山開始。今日登ってきた峰々、南八ヶ岳、秩父山塊が遠くに見えます。

 

 

 

途中、北横岳ヒュッテの案内板。これは分かり易い。

 

 

 

三ッ岳分岐の看板。

 

 

 

ロープウェイ駅近くの坪庭まで降りてきました。

 

 

 

 

 

 

 

ロープウェイ駅近くは鹿の食害防護柵があるので、高山植物がみられます。(無いと丸裸になってしまいます。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

山頂駅は展望が良いデッキが併設

 

 

それにつられて、コケモモソフト。思った通りショボかった。

 

 

 

帰りはアップダウンの少ない道ですが、殆ど人がいない。

 

 

 

 

かなり距離があり、ひたすら歩くのみ。やっと国道299号が見えました。

 

 

 

国道を渡ると、急に苔の多いきれいな森に。

 

 

ここは、朝出発の時写真家のおじさんが言ってたところ。

 

コケは白駒池付近が有名ですが、ここは結構穴場かもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴール間近。麦草ヒュッテの近くも食害防護柵があり高山植物がちらほら。

 

 

 

 

ゴールイン!

 

 

 

滑って転倒もなく、盛りだくさんで満足な一日でした。(記事も長くなりました🙇)

 

(続く)

 

 

 

 

 

PS: 本ブログ掲載のコンテンツ(写真・文章等)の無断使用を禁じます。利用ご希望の方は、hirame.hk@gmail.comへご連絡ください。