12月17日、私の幼ななじみが亡くなりました。ガンで彼が亡くなって二週間、私はまだ動揺の中にいます。
保育園から高校まで彼とは一緒でした。だからと言って、芸人さんのように常に仲良くいつも一緒にいるわけではなかったのです。関西生まれなら、もしかしたら芸人になろうと誘っていたかもしれませんが、彼は真面目を絵に描いたようなヒトでした。
私は大学を卒業後、鍼灸や整体施術を学ぶため大阪に住んでおり、その数年後、大手企業に入社した彼は大阪に住むことになったようです。どんな経緯でまた交流することになったのかは忘れましたが、年に2回以上は飲むようになっていました。飲みながら昔話や相方の愚痴、子供の話をしたり、同級生にイタズラ電話したり。さらに家族同士で食事したり、一緒に飲んだりしました。でも真面目すぎるので、どこまで本音なのかは分かりませんでした。
その数年後、彼の奥さんはガンで亡くなりました。
子供の生活の為、奥さんの父母に子供を預けて自分は大阪で単身赴任をして、生活費だけを送り続ける。大手企業勤めでも疲労はかなりのもので、土日は体が動かないと言っていました。なんとか動ける日は、私が住む岸和田までやって来て整体施術を受け、飲みに行くのを楽しみにしていました。唯一の癒しと言ってくれました。
そしてさらに数年後、彼にもガンが見つかりました。
抗ガン剤や放射線治療で一時は持ち直しましたが、医師が下した余命宣告通りとなってしまいました。
LINEでのやり取りが14日急に途絶えました。まさかと思いましたが、未読の後、彼の親父さんからの訃報。
それまで私は、彼を幼なじみとだけの認識でした。しかし、彼にとっては私は親友だったのです。
彼は、自分の全ての本音を私に話してくれていました。口下手なのは知っていましたが、心の内を全て語っていました。私が気付けないだけでした。
彼は私に忘れてほしくないと願っていたのかもしれません。12月17日は私の誕生日。
彼のことを思い出して、私が死ぬまで付き合います。
親友ですから。