「有益な本の条件」釣り編。
いわゆるビジネス書の「有益な本」の条件は、
①すごい試行錯誤と苦心のすえに編み出して成功した手法を、
②細かく具体的なWhyとHow付きで、
③【惜しげなく】公開していること
だと考えています。
一言でいうと、「再現性」です。
これってレジャー、趣味の分野でもおなじ。
例えば釣りの場合。
「相手(魚)がいるゲーム」なので、ごまかしようがない。(営業スキルやコミュニケーション力と似ています)
精神論や心がまえは関係なくて、「成果の出る手法」かどうかがすべてです。
「惜しげなく」親切に手法を公開して、アマチュアでも真似できる、再現性のある本を見つけました。
泉裕文 シーバスノート<2>
http://www.amazon.co.jp/dp/4860674669
「間違いなく釣れる」を実現するシーバスヒット10倍の鉄則
http://www.amazon.co.jp/dp/4864470642
泉裕文シーバスノート
http://www.amazon.co.jp/dp/486067314X/
詳しくはぜひ読んでほしいですが、特に膝をたたいた点を抜粋すると、
・まずは壁際を釣れ。
・デーゲームを楽しもう。昼間は釣れる。夏は釣れる。
・フックは消耗品。常にきんきんにとがった状態にしておく。
など等。
※無料動画もあります。
「コアッ!」
先月、繰り返し観すぎたため、ISP契約に利用量制限があることを初めて知ったサイト。「アマチュアでも参考になる再現性」が随所にあります。
ビジネス書ではときどき試している、
『有益な本を見つけたら、著者のセミナーを観に行ってみる』。
趣味のレベルでははじめて。
たまたま無料セミナーin大手釣具店の開催情報があり、行ってみました。ふだんは大阪/神戸を拠点に活動されており、このセミナーは年に1回開催だそうです。
ブースは30人~40人の参加者で盛り上がっていました。
・ステージ上も休憩時間も気さくで低姿勢
・質問にも親切に詳しく回答
というのは、「有益な実用本」の著者の方の共通点だと思います。
ご自分の仕事を極めたい。
「釣りの面白さ(正しい手法でやれば成果が上がる)を一人でも多くの人に知らせたい」
というエネルギーを感じました。
終了後のジャンケン大会。
「さっき挙手質問をしてくれた人、先にあげますね~」
と、よぶんに賞品を頂きました。
(※写真は、「参加者全員に進呈」のプレゼント含む)
「ジャンケンで1回勝った人、洩れなく獲得の権利発生です」
「二つ目だから色違いに交換しましょう」
この切り盛りは、なまじ有能なビジネスマンでもなかなか出来ないものです。
泉さんはふつうにサラリーマンでいても、「デキる男」になっていたと思います。
コアマン 泉裕文さん、「ザ・プロフェッショナル・ビジネスマン」です。
著書にサインも頂きました。
『釣りがすこし出来るから、別に偉いわけじゃないですしね』
ええ人や・・・。
先週購入した「パワーブレード24」(コアマン社)、近々試してみます。
おまけ:
ゲン担ぎにセミナー当日朝の釣り結果。
「日が昇ってから」「壁際を釣る」「ゆっくりファイト」で獲得。
灼けたコンクリートの上に置くと弱るので、朝露の草の上で。
コアマンさん推奨「タモ・リリース」で元気にかえっていきました。
共通項を見いだす。「再現性」。
【再現性。】
すこし久しぶりに、セミナーへ、一見(いちげん)新規参加してきました。
「プロフェッショナルサラリーマン
」(以下プロ・サラ)の俣野成敏さん。
「頭がいい人はなぜ、方眼ノートを使うのか?
」(以下、方眼ノート)の高橋政史さん。
お二人のセミナーを、【別々に探していた】ところ、俣野さん主催の講座に高橋さんがゲスト出演されることが判明。
「運」(確率論)の概念でいくと、これは「参加しなさい」と言われているのと同じです。
「プロ・サラ」は、サラリーマンというめずらしい切り口。
会社員という、いっけん地味な職業を、"一つの王国"に昇華させ、世界観を確立したものです。
『社内キーワード検索でトップに名前が出るものをつくれ。複数のキーワードで絞れば誰でも一位になり得る』
『プロは仕事をつくる。つくって、回して、稼ぐ』
『人脈づくり、資格取得はあとまわし』
『ダメ上司の「3つの特徴」』
うなずけるものばかりです。
「方眼ノート」は、「ノートの取り方って実は誰からも教わったことないよね」が出発点。
ノートの取り方だけで一冊の書籍。2014年のベストセラーです。
『フレームファースト。枠があるから整理することができる』
『気づきをストーリー化する決め手は「ロジカル接続詞」』
『ノートの大きさが思考の大きさ』
『ノートの生命線は「再現性」があるかどうか』
「!!」の連続、かなり衝撃の内容でした。
お二人が実行されているのは、
「範囲を狭くして深掘りする」
「再現性を取りだす」
ということです。
①範囲を狭くして、深掘りする。
仕事をする組織で、また参加しているコミュニティで、"ユニークな人材"になるコツです。
ある分野について、
・ほかの人が調べないところを、インターネット検索する。
・その分野の本を複数、読む。
・読んだ内容を実際に試してみる。
・試した結果を、(誰からも頼まれてないけど)リポートにまとめる。
・成果の出た方法を、気前よく周囲に教える。
くらいまでやると、
「この分野はあの人に聞け」「彼(彼女)が第一人者だよ」
と言われるようになります。
実践する際のポイントは、
・「ある分野」の範囲を、思い切って極端に狭くする。
・深掘りは、素晴らしい「質」よりも、「回数」でかせぐ。
ことです。
②再現性(普遍性)がある。
再現性を見つけると、「人に教えられる知識」になり、「利益を生む知恵」に昇格します。
・正の再現性=成果の出る手法なら、「誰が」が代わってもいいように標準化する。
・負の再現性=繰り返し発生する問題なら、原因を特定して解消する。
ポイントは、
・変数を1つずつ入れ替えること。またはレベルを下げること。小学校の理科の実験と同じ。
・紙に書き出すこと。いきなりパソコンでマニュアル作成、などと張り切らない。
です。
「一つのことを深掘り」して、「再現性」を見いだす。
天才は必要なく、仕組み化することで使えるようになる、ということです。
お二人ともとても素敵なナイスガイでした。
キラーコンピタンス+使命観+謙虚・さわやか・気さく。
モテるビジネスパーソンの共通点ですね。
見ならいます。
時間とお金の使い方(1)書籍選び編
【時間とお金の使い方。】
「本を読む」ことは、「自分よりアッパークラスの人と会う」と並んで、投資対効果の高い自己研鑚です。
「出版、重版のステージまで勝ち残った人が」
「半生をかけて編み出した成功法や学びを」
「1,500円、2時間で知ることができる」
からです。
エリエスブックコンサルティング代表 土井英司さんの書評メールマガジン「ビジネスブックマラソン
」(以下BBM)。
バックナンバーで、過去のBBM大賞を検索することができます。
BBM大賞は毎号1冊紹介される本を100号ごとに区切って、売上部数やお薦め度でベスト10を発表するもの。
『各大賞から【機械的に】1冊選び、取寄せ購入して読む』
というのを試してみました。
(1)バックナンバーページで、第1回から各10冊の短評や詳細ページの書評を確認する。
↓
(2)本を選ぶ。
・原則、日本語の本(訳本でない本)から選ぶ(※1)。
・要強化/重点分野から選ぶ。
(例)マネジメント、育成、話し方、経済、経営
↓
(4)複数候補ある場合。
複数候補で迷った場合は以下で淡々と絞り込む。
①より実践的なものを選ぶ。(解釈や価値観に依存しないものを選ぶ)
②複数の著者、著作で引用されていたベストセラーを選ぶ。
③聞いたことのない著者、知らないジャンルを混ぜる。
④あらかじめ決めた基準で【何も考えずに】選ぶ。
(例)「Amazon出品価格の安いほう」(※2)
制約を設けるとゲーム性が発生して楽しいものです。
今回は
『Amazonの出品価格(送料除く)の合計を1,000円以下にする』
と設定。
計34冊購入しました。
土井さんや出口治明さん(ライフネット生命)のような、カリスマ読書家リコメンドから選ぶときのポイントを2つ上げておきます。
1.選ぶのに時間をかけて悩まない。
すでに一流のビジネスマンの目利きが効いており、極端にいうと「サイコロかなにかで無作為に選んでも有益である可能性が高い」。
2.読んだことのないジャンルを混ぜる。
好きな著者、得意な分野、読みやすい本だけを読むとなかなかブレイクポイントを突破できない。知らない分野を常に一定率取り入れるのはおすすめです。(サブカルチャ、多少コアなものでも良い。)
本の選び方についてでした。
※1)海外の著者の本ももちろん有益です。
「ビジネス書」というジャンル自体、欧米から来た形態だと思います。経営や心理学、マーケティングなどは向こうが本家。
「自分にとって取り入れられるか」が判断基準だと思います。
私の場合、二通り試してみて、①翻訳が入ってない日本語の本、②日本企業文化をベースにした本 のほうが効率的だなと判断したものです。
※2)同じく、高価な本にはそれだけの価値があります。
内容そのものもそうですが、『読んでいるライバルが激減する』からです。「2,000円以上」「5,000円以上」「10,000以上」が通過ポイントだと思います。まずは2,000円以上の本を織り交ぜるだけでも、希少価値が増すので、同じ価格帯を多く買うよりも効果は高い。
「型」と「心理」
ゴルフについて。
サラリーマン、特に営業マンにとって避けて通れない関門
の1つです。
「長年、逃げていたけどとうとう始めることにしたんだよ。」
「ゴルフはやらないって周りに宣言してる。」
という言い方が成立します。
仕事に直接かかわるスキルアップや研修以外で
「やるかやらないかを選択、宣言する(させられる)」
というのはお酒(酒席)を除くと、おそらくゴルフだけです。
私も”一生やらないつもり”だった一人です。
「仲良くもない相手と、一日一緒にいて最後に風呂まで入るなんて」とずっと断っていました。
団体行動や愛想よく振る舞うことがそもそも苦手
また
『社内や、取引先、経営トップどうしでゴルフ』
というツールを、日本独特の慣習だと思っていました。
米在住経験のある友人や、アメリカ人経営者の書いた本によると、海の向こうでもおこなわれているそうですね。
(参考書籍「ジャック・ウェルチ 我が経営」日経ビジネス人文庫)
多くのスポーツと同じく、またはそれ以上に、ゴルフは「型」のスポーツで、
『正しい(窮屈な)やり方を、身につくまで練習』
しないと上達しません。
その意味では仕事と似ています。
また、心理のスポーツでもあり、練習で出来てるのに本番では緊張して失敗する、ことがしょっちゅう起こります。
イメージ通りに行くことのほうが少ない。
「正しい(窮屈な)やり方」の手本は、プロのやり方です。
シーズンになると、テレビで毎週末、プロのツアーの録画放送が流れます。
観るのは女子プロ(LPGA)の試合。
見目に華やか、ルックスが可愛い、等などもありますが、
「体力、体格的に、まだ現実感のある手本」
というところがポイントです。
男子プロを観ていると、スピード、パワー、飛距離、、、次元が違い過ぎて、ピンときません。
女子プロ選手を「強い地球人」だとすれば男子プロ選手は「サイヤ人」のレベルです。
参考に、といって、素人初心者レベルからいっこうに上達しないので、正しくは、参考にはなっていません。
が、女子プロ選手たちは、身長160cmそこそこ、体重60kgクラスで、筋力的にはまだしも近いと思われます。あれで250ヤード飛ばすからすごいですね。
正確性や飛距離はおいておいて、
・ゆっくり大きく後ろへ引く。
・ボールをたたくときに視線、頭がぶれない。
・最後まで振り抜いてフォローする。
といった「イメージ」はなんだか参考になりそうな気がするわけです。
「現実感のあるお手本」をイメージして取り組む、ということはゴルフに限らず、有効だと思います。
2014年の読書より。
昨年読んだ本より、一部をご紹介。
(通し番号は読んだ順、著者名は敬称略)
①営業嫌いだった人が1億得る人に変わる「仕事ノート」(朝倉千恵子、プレジデント社)
本を選ぶ1つ目の条件、「賞味期限が長い」という点で随一と感じる女性経営者の著書。
「やる気、本気、根気。この3つを大事に。」「死ぬ気で真剣に仕事をする。」。
トップを走る経営者の言うことは共通している。
サブタイトルに”フツーの主婦から営業No.1になった女性社長の「気づきメモ」”とある。
研修や講演を受けたことのある人たちが”普通の主婦はウソでしょ!”と全国各地で突っ込んでそうな一冊。
②NHK式+心理学 一分で一生の信頼を勝ち取る法(矢野香、ダイヤモンド社)
「再現性が十分に期待できることを詰め込んでいる」という点で、「ビジネス書の中のビジネス書」と呼びたい本。
『実体験記』『半生記』といったくだりなく、システマチックに「How」(どうやって)と「Why」(なぜそうなるのか)が書かれている。
一般ビジネスマンに置き換え、実践が可能、「具体性」が濃い。好きな著者の一人。
会社内、社外をとわず、人前で話すことのある管理職の(特に男性)ビジネスマン必見。
③土井英司の「超」ビジネス書講義(土井英司、Discover携書)
ビジネスブックマラソン編集長、出版コンサルタント 土井英司さんの著書。
土井さんのメッセージは「賞味期限の長い良書を読む」「人が読まない本を読む」。
背景にある意味を考えること、将来を予測すること、組み合わせて考える習慣をつけること。
『苦手でも、素養、考えるベースになる本を読もう』と行動するきっかけになった本であり、著者。
④ハーバードの「世界を動かす授業」(リチャード・ヴィートー、仲條亮子著)
土井さん紹介(③)のなかの一冊。学校の授業やニュースでかじったけどちゃんと理解してなかったこと。「世界の現状が大枠でどうなっていて(What/How)」「どういう背景でそうなったのか(Why)」がわかる本。
「受験に出るから暗記」でなく、こういうことを勉強しないといけないと反省した一冊。
訳文も読みやすく、細切れで読んでも頭に入る、おすすめです。
⑤「決定版 年間報酬3000万円越えが10年続く コンサルタントの教科書」(和仁達也、かんき出版)
「内容が有益で」「視点が良心的で」「網羅性があり」「出し惜しみない」本。良書です。
『「報酬」はだれと比べられたいのかを明確にする』『クライアントへの要望は「先に言えば説明、後で言えば言い訳」』
転職したことも起業したこともありませんが、これらの内容が重要・有価値であることは理解できる。
独立事業主を目指していたら、とりあえず買う一冊だと思いました。
⑥孤独を怖れない力(工藤公康、青春出版社)
常勝軍団の若きエースだったころから好きな野球選手。
これほどストイックで科学的で、頭のいい人とは知らなかった。
自分を育てるのは自分である。自分に求められる役割を理解する。基礎をおろそかにしない。仕事のことを「習慣」にする。素直に聞く―。
タレント、スポーツ選手の自伝は多いけど、これは良かった。一般人サラリーマンにそのまま参考になります。
⑦ビジネスに聞く最強の「読書」(出口治明、日経BP)
希代の読書家経営者、出口さんによるおすすめ書籍紹介。
「歴史に学びなさい」「古典、超ロングセラーを読みなさい」という点は、土井英司さんと通じる。智者、賢者は言うことが同じだ。
大型書店の平積みやAmazonリコメンド表示では出会わない、踏み込んだラインナップも魅力。
⑧おやすみなさい ダース・ヴェイダー(ジェフリー・ブラウン(著)、富永晶子(訳))
ルーカスフィルム公認、スター・ウォーズのもう一人の主役家族をユーモラスに扱った”絵本”。
全ページ、すべて手書きのイラストで、スケッチのレベルも高い。登場人物たちのひねり方、お遊びもよくできており、同作のファンならうなずくネタが満載。
「一級の仕事ってこういう形もあるのか」と感動した一冊。
⑨「空気」でお客様を動かす(横山信弘、フォレスト出版)
横山さんの著書の特長をあえて一言でいうと「科学的である」という点にあると思う。
根拠のない精神論や、単なる心がけを問うていない。
もっとも響いた一例を挙げると『売れない最大の理由は、売っている人が「売れないと思っている」から(第4章 P.133)』
耳が痛い、ささる言葉。
⑩自分のアタマで考えよう 知識にだまされない思考の技術(ちきりん、ダイヤモンド社)
知らなかったけど、超のつく人気ブロガーのちきりんさん。
「一見ただしい情報ほど要注意」「知識と思考は違う」「2×2マトリクスの有効性」「抜けなく洩れなく考えるには」
など、同感し、納得する話が満載。ファンがつくのもうなずけます。
「稚拙でもいいから自分で考えてみる。有識者、専門家の”正解”は後で読む」は、重要なメッセージ。
今年も、
「苦手なジャンルを取り入れる」
「賞味期限の長いものを読む」
の2つに取り組みます。