今の時代、親の「鶴の一声」が非常に重要になってきているのです。

 

 法的に有効な「遺言書」と「エンディングノート」をセットにしていれば、まずモメません。

 

 子どもから相続の話を切り出す場合は、まずは「感謝の気持」を伝えて下さい。

「今の自分があるのは、親のおかげ、育ててくれて感謝している」という気持ちを自分なりの言葉で伝えましょう。

 

 それを言わずして、「相続対策しておいてよ」「この本読んでおいて」なんて言ってしまうと、それこそ親は腹を立てて当然です。

親だって、自分の死んだ時のことなんて考えたくありません。

それを子どもから言われるのも、嫌に決まっています。

 

 まずは感謝の気持ちを親に伝えたうえで、「子どもからこういう話をされるのは嫌かもしれないけれど、せっかく育ててもらったのに、子ども同士でモメたくないです。これからも兄弟姉妹仲良くやっていきたいからこそ、話しておきたいんだよ」と、切り出せば、親も聞く耳をもってくれることでしょう。

 

 また、相続のことを考えるうえでは、兄弟姉妹同士のコミュニケーションも大切です。

他の兄弟姉妹を差し置いて、特定の子どもだけで親と話してしまいますと、それがモメる原因になってしまいます。

ぜひ兄弟姉妹同士でも、相続について話し合っておくようにしましょう。

 

 相続準備いおいて不可欠なのは、「コミュニケーション」です。

それを念頭に置きながら、具体的な内容を見てまいりましょう。

 

 

      平 成 29 年 8 月 3 日

          行政書士  平  野  達  夫