相続の問題点が見えたら、あとは解決方法を見つけることです。
その解決策とは、「遺言書を書く」、「生命保険を活用する」、「エンディングノートを書く」ことの3点です。
相続にみなさんの意志を反映したい時や、遺産分割でのモメごとを防ぎたい時は、主に遺言書やエンディングノートが役に立ちます。
節税、納税資金対策などでは、相続税に関する特例を使ったうえで、生命保険を利用するのも良いかも知れません。
また、いったん対策を立てたら、時々内容を見直して検証することも大切です。
遺産分割の内容を決めたあと、財産が大きく増減することもあります。
特に、不動産や株券の評価は、大きく変わる時もあります。
またあってはならないことですが、子どもが亡くなって、孫が相続人になることもあるかも知れません。
相続対策は、元気なうちに始めておくことです。
そして、大きな変化があった場合には、見直すことです。
これが、基本です。
ただ、ある程度相続対策をしていても、モメることがあります。
遺産分割の想定はしていたのに、結局争いが起こってしまった・・・・・という切ないこともよく起こります。
そういう家族には、一つの共通点があります。
それは、互いにコミュニケーションがとれていないことがあげられます。
母娘や夫婦、兄弟姉妹間で、十分なコミュニケーションがとれていないのです。
みなさんは、「え、そんなこと!」と思われるかも知れませんね。
実は、このコミュニケーション不足が近年相続争いが増えている大きな原因と考えられます。
平成 29 年 6 月 3 日
行政書士 平 野 達 夫