「相続対策」といった場合、一般的に言われるものとしては、「節税」、「分割」、「納税資金」の3つが上げられます。
ただ、これらの3つは、それぞれ上手く両立できないことも、多々出てまいります。
わかりやすい例で言いますと、例えば、「不動産を買う」ということ、すなわち、「現金を不動産に換える」ということは、「節税」になります。
不動産は、「路線価」で評価されます。
そのため、通常は、時価よりも低い評価になります。
すなわち、不動産の購入に使った現金の額よりも低いものです。
賃貸マンションを建てた場合、土地の評価は、更に下がってまいります。
一方、現金を失った分、納税資金は完全に減ります。
そのため、遺産分割は難しくなってしまいますね・・・。
このようなことから、「節税」「分割」「納税資金」という3つの基軸のうち、「どれを優先すべきか」を判断することは、決して、容易なことではありません。
ただ結局のところ、どうしても多くの方々は、メリットが分かりやすい「節税」を優先的に進めてしまいがちです。
行政書士 平 野 達 夫
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