認知症の予防や、その発症のリスクを少なくするには、どうしたら良いでしょうか。
認知症は、脳の神経細胞のワークが何らかの原因で壊れてしまうことから生じます。
とくに加齢が、大きな原因となりましょう。
このため、認知症は防ぎようがないと思われがちです。
しかし、認知症の約2割を占める脳血管性認知症の予防には、高血圧や肥満などの対策がとても有効といわれます。
また、認知症の半数以上を占めるアルツハイマー病でも、運動をはじめとする生活慣習病対策が、その発症のリスクを減らす、発症を遅らせると示されています。
とくに、たとえば、楽しく運動することは、脳のアルツハイマー病変を弱めます。
すなわち、人の記憶を司る海馬の働きを、高めつことが示されています。
認知症の発症を完全に防ぐことは困難ですが、生活習慣、たとえば、運動や食事に気を配ることで、発症や進行を遅らせることが期待されています。
老化による脳の病変に、「廃用」、すなわち、使わないことが加わりますと、さらに、認知症の発症や進行を早めるとさえいわれます。
つまり、「廃用」は、認知症の原因というより、加速因子ともいわれます。
また、「廃用」の背景には、うつ病や、アルツハイマー病初期に見られる、うつ状態が、しばしば隠れています。
ただ、本人を外に向かって誘い出すだけでなく、その方が抱える不安や混乱に理解を示すことも大切なことはいうまでもありません。
行政書士 平 野 達 夫
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