認知症の症状としては、元気がなくなり、引っ込み思案になることがあります。
認知症の初期には、うつ状態を示すこともでてまいります。
この原因には、本人がもの忘れなど、認知機能の低下を自覚し、将来を悲観してうつ状態になるという考え方があります。
また、元気や、やる気のないこと自体が、脳の細胞が死んでしまった結果であるという受け止めがあります。
すなわち、本人は自信を失い、すべてが面倒に思えてきます。
このように、認知症の症状がでてまいりますと、周囲の者が気づく前から、本人は、漠然ではありますが、気がついています。
たとえば、これまでテキパキできた料理も、手順が悪く、時間もかかるうえに、うまくできなくなります。
やっと苦労して作っても、周囲の人から「これまでと味が違う」などと言われ、自信を失います。
また客が来ますと、出前をとります。
日頃の食事も、出来合いのお惣菜ですますようになります。
家の整理、整頓や掃除も、面倒になってきます。
片づけるつもりが、散らかって、収拾がつかなくなります。
室内は、ごちゃごちゃ、大事なものは、どこかにいってしまうこともあります。
意欲や気力が減退したように見えますので、うつ病とよく間違えられます。
周囲から、だらしがなくなったと思われることもあるようです。
すべてが面倒で、以前は面白かったことでも、興味がわかないと感じる場合も多いようです。
行政書士 平 野 達 夫
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