直接の相続人でない人、たとえば相続人の配偶者、兄弟などが協議に参加し、さらに口を出すようなことは避けたいところですね。
相続人でない人は、被相続人や他の相続人に対しての思いやりというよりも、うまくいけば、時には何がしかの貰い分もあるかも知れないという期待感から、目の前の財産が優先するのでしょうか。
自分自身が相続人でない遺産分割の協議には、極力口出ししないということが、争いにしないためのマナーではないかと思います。
ここで遺産分割を難しくする「人」の言動には、次のようなものが挙げられるようです。
① 相続人以外の人が遺産分割協議に口を出す
② 相続などに関する知識を、ことさら知ったかぶる相続人がいる
③ 相続人の中に、すべて自分本位の考え方しかできない人がいる
④ 相続財産の存在などについて全員に知らせることなく、一人または一部の相続人だけが知っている
⑤ 生前贈与の事実を隠してしまう相続人がいる
⑥ 相続人の中にリーダーとして信頼される人がいない
⑦ 遺産分割協議に参加しない相続人がいる
⑧ 全く自分の意見を言わず、すべて人まかせの相続人がいる
⑨ 被相続人が生前に相続人に話していたことと、実際の遺言書の内容が大きく相違するなど、被相続人の言動が一貫しないものがあった
以上前述のように、人の言動などが原因で長い相続の争いへと発展してしまうことがあるようです。
しかし、いずれのケースも、相続人としてフェアーな心構えと、互いに譲り合う気持ちを持つことができれば、解決への道も容易に開けてまいりましょう。
行政書士 平 野 達 夫
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