相続が発生しますと、自分が相続人でもないのに、何かと口を挟む人がいるものです。


本当は、「自分は、部外者なのだから、口など挟むべきではない」とは、自覚はしているのです。

しかし、ついつい、「ああだ、こうだ」と口から、余計な言葉が出てしまいます。


たとえば、「夫の親が亡くなり、相続が開始しました。妻である自分としては、夫が少しでも多くの遺産をもらって欲しい」と思うのは、自然なことかも知れませんね。


そのように思うのは、いくらでも自由です。

しかし、それを口に出して言ってはなりません。

相続人方に対しての、それがマナーというものです。


夫としても、「余計なこと言うな」という心境にもなってしまいます。

時には、夫婦仲が悪くもなりかねません。

良いことは、一つもありませんね。


何も、絶対に「しゃべるな」と言っているのではありません。

「自分は、相続人ではないけれど、今までには、相続を何度も経験しました。よく勉強もしました。あなたが失敗や間違いのないよう助言をしてあげたいのだ」というなら、それも分かります。


ただ、中途半端に知識があるがために、その助言者は、案外といろいろなところで勘違いや思い違いをしているケースも多く見受けられるようです。


自分がする助言が、正確な知識に基づいた、そして相応しい適切なものであるかどうか、きちんと整理し、認識した上で、アドバイスして欲しいところでしょうか。


     行政書士  平 野 達 夫

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