親は子供や孫達の幸せを願い、今ある財産を、代々承継して貰いたいと思うものです。
しかし、ひとたび争いが起きると、どうなるでしょうか。
問題なのは、親族間に,感情的なしこりが残ってしまうことです。
これまでの家族関係における様々な葛藤というものが、複雑に絡み合ってまいります。
それは、一朝一夕には解決できない、肉親であるがゆえの愛憎にもなりかえないものです。
そしてその後においては、全く付き合いが途絶えてしまうという事態に陥ることさえあります。
そうです。
相続できる財産があったばかりに、築かれてきた関係が壊れてしまいます。
正に、「財産が仇となる」という事態が、発生いたします。
これは非常に、残念な結果ですね。
相続人同士が、財産をめぐって、争い、憎しみ合うことは、故人としては、本位でなかったはずです。
しかし、それが解決の糸口が見つけられない状態になると、もはや親族だけの当事者による解決は、より困難となってまいります。
最終的には、法律による解決策しか方法は、見つからないものとなります。
相続をめぐるトラブルは、出来るだけ相続人同士の話し合いで解決したい。
勿論、それが好ましいことは言うまでもありませんね。
しかしそれができない場合は、「調停」や「裁判」といった方法もとらざるを得なくなりましょう。
このように、相続財産をめぐる親族間の争いは、取り返しのつかない不幸な結果を招きかねないもです。
行政書士 平 野 達 夫