昨日28日、三軒茶屋の自宅建設地で、「地鎮式」が執り行われました。

朝早くから式の準備に追われ、とても忙しい一日となりまいた。


この三軒茶屋の地は、先々代の祖母が昭和2年に移り住み、早や80年余の年月を経ています。

来た当時は、この辺りは、池や谷もあって、森にも囲まれ、狸や狐が出たと聞きます。

今と違って、未だ自然があったのでしょう。


戦争があり、空襲があり、激動の時代を経ました。

私もこの地から、地元の小学校に、中学校に通いました。

子供達も同じです。


結婚した妻も、すっかり、この地が気に入ったようでした。

今は亡き父を、妻は,辛抱強く看取ってくれました。


この度、旧い家を取り壊し、一時、土地の売却も考えましたが、やはり離れ難く、家を建てることになりました。

建設地は、43坪ほどあり、公道から少し奥に入った所に位置しています。


地鎮式の当日、私と妻は、誰よりも早く、やって来ました。

地の一面、草が浅く被っています。

その草の緑が、とても爽やかにも感じられます。


私の目に、微かな紫の色がとまります。

何でしょうか。

近寄って見ます。

小さな野草が、一輪の花を咲かせています。

それはそれは、小さな可憐な、紫色の花を咲かせています。


" いやぁ~ "、 私は、声を発してしまいます。

「見て、見て」と、妻を呼びます。

素晴らしい・・・・、素敵です!


私は、花が好きです。

中でも、紫色した花です。

例えば、桔梗とか、リンドウが好きなんです。


紫の気品と、高雅に取り付かれてしまいます。

古の平安の御世、紫の色が歌にも詠まれ、貴重とされたと伝えられます。

私は今、この小さな紫色した野草の花に、心留まって、暫し見てしまいます・・・・・・。


この三軒茶屋の地に、再び私達の生活が築かれることを、この花は、祝って、喜んでくれているのでしょうか。

先々代から長き年月を経て、更に継承されるこの地に、私は、手を合わせ、祈ります。

来春の3月には、私達の生活が始ります。


     行政書士  平 野 達 夫