" 鞭声粛々  夜河を渡る

 

     暁に祈る  千兵の大牙を擁するを


     遺恨十年  一剣を磨き


     流星光底  長蛇を逸す "


 これは、江戸の朱子学者「頼山陽」の作で、皆さんも良くご存知の有名な詩ですね。


武田と上杉の両軍は、戦国史上例がないと言われる川中島の激戦となります。

挟み撃ちにされ、千曲川の渡しに兵を進める謙信は、かがり火を炊いて少数の兵を残します。

あたかもそこに陣あるように見せかけ、兵を動かします。


この様子を詠ったのが、「鞭声粛々 夜河を渡る・・・・」の詩です。

皆さん、ここで「粛々」という言葉には、どのような意味があるのでしょうか。


ちょっと、調べて見ます。

雰囲気・様相などの用例としては、「静かで、粛然とした」「おごそかで、厳粛な」といった,状況を表わします。

また、遂行・活動などの場面では、「冷静に、落ち着いて」「決められた通りに、規定にのっとって」というような意味を表わすようです。


ところで先日、前原外相は、「東シナ海に、領土問題はない。我々の領海で同じ様な事案が起きたら、同様な対応を、 "粛々"と行う 」と、日本の姿勢に変化がないことを強調しました。


前原外相は、ここで「粛々と・・・・」を使っていますね。

東シナ海で中国側が、単独で生産活動に着した場合、「何らかの証拠が確認されれば、しかるべき措置を取っていく」と述べています。

そうです。毅然とした対抗措置を講じる考えを明らかにしています。

韓国紙は、前原外相を、「次期首相」と報じていました。


我々国民は、一つ前原さんに、「粛々」と日本の外交・政治を任せることが出来るのでしょうか。

貴方は、どう思いますか・・・・。


     行政書士  平 野 達 夫