今回は、引き続き「帰化許可申請書」の記載について触れてみます。
先ずは「親族の概要」ですが、その範囲はどこまでを云うのでしょうか。
これは同居の親族のほか、父母、子、兄弟、姉妹、および配偶者の父母を書きます。
当然ながら亡くなった方も対象です。
申請者に内縁の夫または妻がいる時は、それも親族の範囲に含めます。
婚約者も同様です。
記載の親族の中に既に帰化者が居る場合は、その帰化の日などを付記します。
次に「動機書」です。
作成する書類の中でも最も難解とも云われます。
帰化したい動機を具体的に書きますが、日本語の読み書きが不得手の方にとっては、作成の難しい一つと云えます。
若し自分がアメリカ国籍の帰化申請するとしたら、容易にその動機を英語で書けますか。
正直、私は自信ありません。
過去の「生い立ちに加え、なぜ日本に帰化し、永住したいのか、加えて生活・生計の状況」を記します。
「将来日本で何をしたいのか。日本の社会に定着し、本国に帰る意志が全くなく、帰化に対して強い信念と希望を持っている」ことなどを端的に、分り易く書くと良いでしょう。
続いて「履歴書」です。
学歴、職歴のほか、出入国履歴も記入します。
間違っても虚偽は絶対に書かないことです。
あとで必ずウソが判明します。
「技能資格」や「賞罰」の記載があります。
賞ですが、犯人逮捕に協力した警察署長からの感謝状なんかいいですね。
職種は出来るだけ具体的に書きましょう。
会社役員の場合は、役名のほか管掌まで記しましょう。
若し今までの国籍を秘していた方は、この際勇気を出して申し出て、「在勤・給与証明書」を入手いたしましょう。
申請にこぎつけると、必ずや感激はひとしおとなりましょう。
法務局での申請する際、「宣誓書」に自筆で署名、捺印します。
これは宣誓の意味もありますが、日本語の能力の確認もあるようです。
この他「生計の概要、資産関係、事業の概要、自宅・勤務先の略図など」が上げられます。
尚、それぞれの状況により、証拠資料が加えられ、提出書類が更に求められることがあります。
正直、これで皆様には帰化申請が、容易でないことがお分かり頂けたでしょうか。・・・・・・・