ここは沢山の乗降客で混雑する東急東横線の横浜駅改札口です。
今日は日曜日というのに、かなりの人がこの改札を利用しています。
平日の朝夕の出勤時などのピークは、それこそ大変な混雑が予想されます。
私は久しぶりに横浜に来て、人との待ち合わせなんです。
何年ぶりでしょうか、”横浜って” そうですね。学生時代以来かな。
ところで、すっかり駅周辺が変わってしまって驚きます。どこがどうやら正直まごついてしまいます。とにかく西口改札が相手の方との待ち合わせの場所でしたので、私は、改札を出て待つことにしました。
少々約束に間がありましたので、のんびり柱にもたれかかりながら、改札から出てくる人の顔などを眺め見ることにしました。
さすがに横浜は、ナウィーく、ファッションにあふれて見えます。女性も男性も服装や動きが格好良く見えます。
駅に電車が到着する度に、どっと改札めがけて人が押し寄せ通り過ぎ、多くの方が直ぐ右、左を見て立ち止まります。自分の行く目標は、どちらかなあと考えている様子です。
ところで先程らい私から数メートルほど離れたところに、グレイの制服で白線の入った帽子をかぶり、小型の四角い黒カバンを下げた方が立っています。20代後半で背はすっらとしていて、私はきっと東急電鉄の運転手の方で、これから乗車業務に就くのを待っているかと思っていました。
改札から出てきた老婦夫の一組が声をかけます。右へ行くのか、左へ行くのか尋ねているようです。お話が終わってたようで、老夫婦は深々と頭を下げて立ち去ります。
直ぐにアジア系の数人連れの外国の方が尋ねます。手振り身振りの説明を受け、彼らは笑顔を返して右方向へ進み行きます。
今度は若い女性が「すみません。何々はどっちへ行ったらいいんですか。」、 「ここを真っ直ぐ行って右に曲がって・・・・・・」と、親切に教えているようです。「ありがと、うございます。」女性は立ち去ります。
更に学生風の男性が声をかけ尋ねます。やはり親切に対応しています。次から次へと尋ねます。
私は人と待ち合わせをしているのも忘れて、暫くその様子を見入っておりました。
15分ほど経ったでしょうか、「平野さん、お待たせしました」。 「いやぁ、待ちましたよ」と私は言います。
先程の改札口にいた方は、東急電鉄の職員の方で専ら案内の業務に携わっていたんですね。
混雑する改札口の乗降客の皆さんの質問に親切に答え、行き来する沢山の人のスムーズな流れをはかっていたのでしょう。
JR・私鉄各線どこの駅も新しくなり、便利になりました。昔では想像出来ないくらいきれいに素晴らしく様変わりしています。それは大変結構なことですけれど、電車で駅に降りる度に、目標の場所がいったいどっちなのか、表示はあっても迷い苦労します。
横浜駅の親切な案内者のような方がどこの駅にもいらしたら、どんなに助かるか、不慣れな場所でどれほど安心するか分りません。・・・・・・