ここ数日はずっと心がイライラしていました。


急いでもいないのに信号が赤になると何か大事な用があるような気がして、待たされれている自分が惨めな感じがして、涙が出そうなほど焦ってしまったりしました。

そんなことでイライラしている自分と、焦らなくて良い。用事なんてない。急いでなんかいない。となだめて戦っていました。だけどそれでもイライラが収まらなくて、イライラしている自分にひどく腹が立ちました。


涙が出そうになって叫び出しそうになって、だけどその理由が見当たらなくて、理由がないのに泣いちゃいけない叫んじゃいけない、理由があっても大人なんだから我慢しなきゃいけないそう言い聞かせていたけど、そんなことを言い聞かせなきゃいけない自分にすごく腹が立って、本当に自分は馬鹿なんじゃないかと思って余計にイライラしました。


優しい言葉をくださる人がたくさんいて、そのたびに心が温かくなるのに、その温もりがすぐに冷えてしまうのが本当に申し訳なくて情けなくて、私には愛がない、人非人だと思いました。




だけどとにかくやるべきことだけはちゃんとやろう、人間として恥ずかしくないように生きよう。



そんな数日間がありました。




本当に私は人間として弱くてだけどその自分と付き合っていくしかないことはわかっています。そんな自分と付き合っていくしかないのだと、そんな自分をコントロールできるのは私だけなのだと分かっています。

きっとみんなコントロールの難しい自分と言う人間といつも戦っているんだと思います。私はまだまだ上手に戦えなくて、負けてしまいそうになることがありますが、この自分で生きていくしかないのです。




そんなふうに戦っていたら、しまいに目がパンパンに腫れました。手足に蕁麻疹が出ました。喉が詰まるような感覚になりました。頭痛がしました。

恐ろしくて、あー今の自分には限界だったんだと思いました。




私は自分の限界をわかることができません。それがひどく惨めです。だけどその惨めな事実を受け入れるしかないのです今の私にはそれができないのだと。




自分の惨めさを受け入れて強くなるために一度ちゃんと休憩しようと思いました。


故郷の町は雨だったけれど。




不思議とイライラは消えていました。




平井早紀