ミスiDの書類選考。
最後の質問は「あなたのアイドルは？」
私はそこに「私」と答えました。
私のアイドルは私でなければならないと思った。
他の誰かを書くわけにはいかなかった。
なぜなら私にとってアイドルとは神様だから。
生きていくうえで、絶望にぶつかって、
どうしたらいいかわからなくて、
そんな時に人は神にすがりたくなる。
神の思し召しに従えば、
その結果がどうなろうと
苦しみを最小限にとどめられる。
その先に死があったとしても
神に命を捧げたと思えば少しは報われる。
その先にさらなる絶望があったとしても
神が与える試練と思えば立ち向かう力になる。
神という考え方は
理不尽な人生をなんとか生き抜くために
絶対的に必要なのだと思います。
アイドルに他人の運命を動かす力はないけれど、
八方塞がりに見えた世界に光を差すパワーはある。
もう立てないと思っていた人を
立ち上がらせるパワーがあると思う。
その力は神をあまり信じないこの国で
神の代わりをしているんじゃないかと
私は思っている。
だけど私はそんな神様の力を
言い訳にしてしまうのが怖いと思ったのです。
絶望の中でもちゃんと光っていられる
自分でありたい。
何かを頼りにしないと前を見られない自分から卒業したい。
だから、私のアイドルは、神様は、
私自身なのです。
そうあるために、周りの人がいつも与えてくれる光を私の中に蓄積する。
闇夜みたいに世界が暗く見えた時にも、蓄えた光で光りだせるように。
平井早紀
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