【バス・ターミナルとは】

 

バス交通における、路線の終点始点となる施設であり、分岐点として多数の路線を束ねる役割を持つ。

 

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牧之原市には「相良営業所」というバス・ターミナルがあります。

 

かつての「静岡鉄道駿遠線(軽便鉄道)」の駅、《新相良》の跡地に立つランドマークです。

 

今から2年半ほど前に、東京渋谷への直行便「渋谷ライナー(相良渋谷線)」ができたのは記憶に新しいのではないでしょうか。

 

路線として、乗車率も順調に推移しており、安定した収益性が見込まれているそうですが、(ただコチラから東京に行くばかりで、いまいち誘客に繋がっていないのが・・・残念ですねぇ)

 

そういった新規路線がある一方で、ひっそりと最後の日を向かえた路線もあります・・・

 

「鬼女新田線」

 

本日5月31日・・・、今まで、主に小学校に通う児童さん方を安全に送り届けてくれたバスが、その役割を終えました。

 

 

採算が取れない路線を、市が「しずてつジャストライン」に委託するカタチで《自主運行バス》として維持してきた路線です。

 

しかしながら、今年度はその「運行委託」すらも叶わなくなってしまいました。(開札不調、協議するも合意に至らず。今後はタクシー事業者へ委託し、相良小学校児童のみの利用となる)

 

始まる路線があれば、終わってしまう路線がある・・・。

 

しかもその始まった路線すらも、ココからヒトを外に運んでいってしまう路線です。

 

そして、これからも公共交通の維持が厳しくなっていくのは、ほぼ間違いありません。

 

最近とみに「身の丈にあった社会を」とか「脱成長へのシフトを」といった考え方を耳にします。

 

言わんとすることはわかるのですが、理想と現実はまた違います。

 

確かに、いずれは「そこに収束」していくでしょう、しかしその過渡期においては「かなりの不便さ、不自由さ」を強いられます。。。

 

「収束」するまでの流れの中で、「不便さ」なりを皆が一様に甘受できるのであれば、あるいは問題はないのかもしれませんが、人の営みはそう簡単ではありません。

 

「大丈夫です。いずれ日本の人口は○○○○万人まで減ります。そこまでいくと、人口減少は止まりますから安心してください」

 

頭の良い方々が研究し、弾き出した推論ならば本当にそうなんでしょうね。。。

 

ですがそこまで行くのに、我々は一体何を我慢し、捨てる選択をしなければならないのでしょうか???

 

おそらく「地域」、つまり自分たちの先祖代々が過ごしてきたこの土地もその1つなのでしょうね・・・

 

学校も減っていきます。交通もなくなっていきます。

 

子どもたちやお年を召した方々には、どんどんと住みにくい環境になっていく・・・。

 

新たな豊かさを求める「脱成長」は、一方で「地域特有の自律的な居住環境」を否定してしまう気がするのです。

 

いやいや、もはや土地や場所に囚われるな!という理屈ならばわかりますが、納得はしたくありません。

 

生まれ育った土地・場所は、誰にとっても特別なモノですから・・・

 

その特別な場所を守るのも、私の役目!

 

そんなコトを考えた『鬼女新田線 最後の日』でした。

 

本日は、児童さん方から「バスの運転手さん」へ今までのお礼、感謝を込めて花束が渡されたそうです・・・

 

ワタシも朝、最後のお出迎えをすべくバスターミナルで待っておりました。

 

寂しいですね。。。

 

夜は、相良史料館での「議会報告会」。

 

 

ワタシの担当である2会場は、もうすでに終わっているため応援班です。

 

大勢の方にお越しいただきありがとうございました!

 

今回は時間の都合上、全ての会場でオミットさせていただいた「意見交換」も、いずれ別の機会を設けて開催したいですね。

 

人口減少と脱成長・・・

 

どうまちのデザインをしていくのか??

 

 

このテーマについても、議会と皆さんとで話し合っていかねばなりません。