今日は、昔話・・・。
とある2人の、やがてこの牧之原市を変えるかもしれない若い男たちの邂逅(偶然の出逢い)をお話させてください。
2人の内の1人は私。今から10数年前、まだ30になる前。
学校を下りてすぐ、進学もせず、さりとて地元で就職することも許されず、追い出されるように町を出た私ですが、再びこの地に舞い戻ってくるまで、ただの一度も足を踏み入れたことがなかったか?といえばそうではありませんでした。
かれこれ10数年前、世紀が2000年というメモリアルイヤーを跨ごうとしていたちょうどその時分に、前職を辞し、次の就業先の受け入れが整うまでのほんの2ヶ月間あまりではありますが、私は故郷相良に仮の住まいを求め戻ってきていました。
私の生家の2軒お隣は当時パブを経営されていて、そこでは毎週閉店後に、『相良飲食店組合』の若い衆や2代目などが集まり、麻雀をやったり飲んだりしていました。
いま思えば、親睦や情報交換の意味合いが強い集まりだったように思います。
私は家が近所ということもあり、メンバーが揃わないと先輩に呼ばれてちょくちょく顔を出していました。
そこで出逢ったのが、このお話のもう1人の男、現『すけろくどりーむ株式会社』の代表、三浦敏秀さんでした。
このちょっとした出逢いを、彼はおそらく覚えていないであろうと思われます。いえ絶対に覚えていないでしょう・・・。そしてこのことを現在まで彼に話したことは一度たりともありません。
しかし、私の目にはトラウマのように鮮烈に焼きついているのです!彼の射抜くような強いまなざしが・・・。触れるだけで切れそうな、抜き身の日本刀のごとき鋭さと、奥底に鈍い光を湛えた瞳でした。
私よりも少し年若とはいえ、髪を短く整え諸先輩方に対しても溌溂と受け答えをする若者を、あの頃の私は到底直視できませんでした・・・。
なぜなら『家業を継ぐ覚悟を持った男』と
『家業を継ぐ器量すら持ち合わせない男』でしたから。
私もそうだからこそ言えるのですが、「男親と息子」ってどうしても上手くいかない部分、反発する場面があるのです・・・。
ましてや商売をやっている親って「一国一城の主」ですからね。かてて加えて、こちらは血気盛んなお年頃です。ぶつかりもしますし、時には互いに腕力に訴えることもありました。
尊敬したり、感謝したりできるのは、もっとずっと後のことになります・・・。
ですが彼は、先代である父親が築いた城、『助六』さんを継ぐ覚悟をもった。
今現在もそうですが、無論その当時であっても《未だ何者にもなっていない私》が、その精悍な若武者の顔をまともに見られよう筈がありませんでした。
そんな三浦敏秀さんは、先代から引き継いだお店を7年前に『和ダイニング すけろく』としてリニューアルをし、屈指の繁盛店へと生まれ変らせました。
そしてこのたび、彼の果て無き夢への橋頭堡として、新たに2号店『焼肉ダイニング ふるかわ』を牧之原市細江地区にロールアウト。
本日は僭越ながらお招きいただき、オープニングレセプションに伺ってまいりました。
【食を通じた地域の活性化】
を想う彼の志は、ひとえに「まちへの想い」に拠るものだと思います。商いをする上で、人口や商圏を鑑みれば藤枝や焼津、あるいは静岡市での出店というのも選択肢の一つとして当然あったとは想像に易いです。
しかしながら、夢の第2章もやはり牧之原市内で描かれる。10数年前に見た彼の瞳の輝きは、尚一層、鋭さを増すばかりです。
本日の最後に、店主からのお礼として「一本のV(動画)」が流されました。
そこにはこんにちに至るまでの、一筋縄ではいかないご苦労が述べられていました。きっと筆舌にし難いにがい痛みもあったと思います。
Vを観ながら、私も「私の中にある闇」と照らし合わせ、過去に向き合うとともに自然と涙を拭わずにいられませんでした・・・。
ですが今!
時を経た今現在ならば、敏クン(あえて呼ばせて貰います)と真正面から向き合うことができます!!
父母の離婚を契機に、再びこの故郷に戻ること有余年。あれ以降も紆余曲折ありもしましたが、この私にもやっと確固たる揺るぎない覚悟と信念が備わりました!!
決して散らない鉄の意志と言い換えてもよいかもしれません!
彼は大家族主義をモットーとする「食を通じた活性化」で!! 私は現在の職責で!!
私は、この街に住む人々を幸せにする。この街の人たちを「勝ち組」にしたい!
この街に産まれただけで勝ち組。住んでるだけで勝ち組。この街に家を建てれば勝ち組。この街に一坪でも土地を持っていれば勝ち組!
路線価、土地評価額を上げます!税収を増やします!世界一の行政サービスを施せる街にします!雇用も増やしましょう、弱者に優しい街にしましょう、もとより子どもたちへの想いが強い街です、さらなる充実に努めましょう!
嫌われたっていい、石を投げつけられたってかまうもんか。一生分のエネルギーを使い果たしてやる!たとえ死んだって身1つ。
《誰かがやらねばオレがやる!!!》
もう2度と瞳を背けないよう、彼に負けない光をこの両目に宿して!